「こすらない入浴」で職員の負担軽減

 

中村樹脂精工(京都市)は創業30年以上になる電源コンセント用プラグの一部を製造するメーカー。新規事業として今年春に入浴特化型デイサービス「心粋(こいき)」の運営を始めた。今後2棟目、3棟目の開設も視野に入れている。中村桂介社長と娘婿である桝本直管理者に話を聞いた。

 

中村社長(左から2番目)と桝本管理者(一番右)。それぞれの奥様と一緒に

 

 

――デイ開設の経緯を教えて下さい。

中村 これまで大手メーカーの下請けとして部品の製造をしてきましたが、メーカーが生産拠点を中国に移したこともあり、今では修理が主体になるなど、経営環境が変化していました。何か新規事業を行う必要があると感じていました。
接骨院に勤務して、機能訓練特化型デイサービスの立ち上げを経験していた娘婿から「デイがいいのでは」と提案されました。今年3月に指定を受け、4月に正式オープンしています。場所はそれまで工場があった土地を活用できました。

 

 

 

――なぜデイに、その中でも入浴特化型にしたのでしょうか。

桝本 私は柔道整復師とケアマネジャー資格を、妻は介護福祉士の資格を持っていますので夫婦2人で開設要件を満たせていることが大きかったです。
入浴特化型デイにしたのは、妻のアイデアです。京都は浴室の無い古い住宅も多く、今でも銭湯に通っている高齢者が沢山います。

要支援・要介護になり、銭湯通いができなくなり「風呂に入るためにデイを利用しているが、1日では長すぎる」というニーズを取り込めると考えました。1回3時間の午前・午後の2部制で、定員はそれぞれ10名です。現在登録者は40名強。1日平均12名ぐらいが利用しており、平均要介護度は2弱です。京都市内では珍しい入浴特化デイとあって引き合いは多く、手ごたえを感じています。
「人数の多いデイだと新型コロナウイルス感染が心配なので」と利用を決めた例もありました。

 

 

湯に入るだけで身体の清潔保持

 

――デイの特徴は。

桝本 浴室のシャワーヘッドはサイエンスの「ミラブル」、入浴剤には勇心酒造の「バリアケア」を用い、こすり洗いをしなくても浴槽に浸かるだけで身体の汚れが落ち、清潔を保てる入浴方法を実践しています。利用者の肌を傷つける心配がない上に、介護スタッフの入浴介助時の身体的負担を大きく軽減できます。

 

 

 

――今後の事業展開を聞かせて下さい。

中村 1棟目が好調なスタートを切れたので、今後2棟目、3棟目の開設も視野に入
れ、事業の柱として育てていきます。京都には住宅事情の問題で、入浴できない、自宅での入浴が不安だという高齢者が多い地域があります。また、そうした住宅が多い場所は、車が入っていけず訪問入浴サービスも利用できないことが少なくありません。まだまだニーズはあると考えています。

 

 

 

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