日本ホスピスホールディングス(東京都千代田区)の子会社ファミリー・ホスピス(同)は、横浜市中区に末期がんや難病患者向けのホスピス住宅「ファミリー・ホスピス本牧ハウス」を11月8日、オープンした。同施設では利用者の同意のもと各種データを取得し、「看取りの質」の定量化を図るデータサイエンス研究を横浜市立大学(横浜市金沢区)と共同で実施する。

高橋正社長

 

施設は3階建て、居室数は34室。居室タイプは1LDKが4室、1ルームが30室となっている。うち4室は、生活保護受給者や非課税世帯などを対象とした地域貢献枠としての利用料を設定した。

 

建物1階には、同社運営の訪問看護ステーションと訪問介護事業所を併設。看護師や介護士が常駐する。訪問医との連携により、終末期の痛みのケアや治療も受けられる。施設類型は、住宅型有料老人ホーム。介護保険の支給対象年齢に満たない難病患者などの受け入れも可能にすべく、自由度の高い施設形態を選択した。

 

「看取りの質の定量化」にかかる共同研究は、横浜市立大学データサイエンス研究科の黒木淳准教授が中心となって行うもの。研究による組織管理手法の確立とケアの質向上を目標とする。

 

本牧ハウス外観

 

 

施設では、利用者の身体情報や看護・介護記録、施設の稼働率など、多岐にわたるデータを収集する。EQ―5DなどQOLを測る既存の指標に基づいて入居者本人に質問し、その回答をデータ化することなども想定している。また、映像記録をもとにしたAIによる感情の解析も視野に入れる。さらに、看取りの質への関連諸要因を特定するため、スタッフの離職率、従業員のエンゲージメントや満足度といった指標との相関も考慮していく。

 

 

横浜市立大学との共同研究は今年5月に開始。今回の横浜市内での施設開設に伴い、さらに連携を深め、よりリアルな現場の動き、利用者の状況に研究対象を拡げ、看取りの質向上につなげる。

 

現在、同社のホスピス住宅の展開地域は、関東・東海・関西の1都2府3県。オープン予定を含めると、全29施設904居室を展開する。同社では研究成果をこれらホスピス住宅におけるサービスの改善に活用したい考え。

 

1LDKの居室

 

 

 

 

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