がん患者の高齢者支援に力を入れるデイサービス「はなまる健康院」を運営するはなまる(宮城県石巻市)は12月1日、共生型放課後等デイ「みんなはなまる」()を開設する。利用定員は高齢者、障害を持つ子ども合わせて25名。子どもの利用者は10名程度になる見込み。子どもを受け入れ、幼老一体でケアを提供する。

 

特徴は、通所している高齢者が先生となり、子どもたちに知識を伝える「寺子屋」を実施すること。また、レクリエーションやイベントなども共同で行っていく。子ども達は、絵画や手話、紙芝居などのプログラムやイベントを通じ、自然に高齢者と接することで、人間的な成長につながる。

 

施設内観。共生型サービスでは、同じ空間で同時一体的にケアを提供する

 

主な利用者であるがんを抱える高齢者にとっては、自分の知識を次の世代に伝えることが生きがいとなり、デイに通う意欲が高まる。また、子ども達と接することで、がんに対する不安の解消、様々なコミュニティに参加することによる幸福度の向上につながることが期待できる。

 

 

青砥麻里子社長は、「放課後等デイを運営する方と情報交換する中で、共生型サービスの存在を知りました。利用者のQOL向上に貢献することが期待できたため開設を決めました」と話す。高齢者と障害を持つ子ども達の交流によって、インクルーシブな地域社会の実現にも貢献したいとした。

 

共生型サービスは2018年に設立された制度。介護保険か障害福祉のどちらかの指定を受けている事業所が、もう一方の制度の指定も受けやすくすることを目的に創設された。両方のサービスを同時一体的に提供でき新たなサービス開始時に人員の補充や設備投資などが不要となる。

 

 

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