埼玉県最多の3万5000人以上の外国人が在住する川口市。松寿苑(埼玉県川口市)は2019年9月、同市に住宅型有料老人ホームの松寿苑を開設。複数の韓国人や中国人の職員が勤務し、日本語が不十分な場面でも言語面で不自由なく生活できる環境を整えた。

 

松寿苑の根岸賢吾社長と、2013年開設の訪問介護事業所JINエルダを運営する特定非営利活動法人JIN愛育センター(同)の鄭錦伊(チョンクミ)代表は夫妻。「仁」を理念に、介護事業を一体運営。

 

根岸賢吾社長

 

 

事業運営にあたり、外国人を積極採用するきっかけは、鄭代表が「認知症になると長年、日本に住んでいても日本語を忘れてしまう外国人が少なくない」と知ったこと。それによって、十分な介護サービスを受けられない状況に陥ることを危惧。多言語対応が可能な訪問介護事業を開始したという。

 

訪問介護では、現在利用者に韓国人と中国人が4〜5人おり、可能な限り同じ母語の職員が担当している。職員は訪問介護事業所と有老で兼務し、28名の職員のうち韓国人4名、中国人4 名を雇用。以前はフィリピン人も在籍していた。

 

施設外観

 

 

松寿苑では生活保護受給者も入居しやすい価格を設定。家賃は通常5万5000円に対し、生活保護受給者は市の住宅扶助の上限額である4万7700円に。食費は自家栽培野菜を使用することが多いため、ほぼ原価となる3万7800円。月額総額は通常12万300円で、生活保護者は11万3000円。

利用状況は定員23人に対し、20人が入居済み。現在の外国人は中国人1名のみ。平均要介護度は2〜3で、生活保護受給者が7名入居している。

 

外国人職員で言語上細かい意思疎通が不十分な場合には同じ国出身のリーダーが説明する。韓国や中国では中秋や旧正月を盛大に祝う風習があるため、外国人の職員と利用者だけで、母国料理を楽しむという。
昨年11月に、介護施設で働く外国人について、独立行政法人国際協力機構と意見交換会を実施。今後も3ヵ月に1回開催する。

 

 

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