病院・クリニックなどの設計・施工を手掛けるKudoカンパニーグループ(千葉市)は、介護事業を強化する。入居者が活躍し、地域の拠点となる医療モール併設型のサービス付き高齢者向け住宅を拡大していく方針だ。

 

 

入居者が「仕事」で活躍

 

南欧風の建物が特長の「プチモンド」シリーズで医療モールや女性向け賃貸マンションなどの設計・施工を手掛けてきた同グループは、2012年にサービス付き高齢者向け住宅「プチモンドさくら」を千葉県佐倉市にオープンし、介護事業に参入。

 

南欧風の外観が特長

 

 

地域に開かれた拠点となるよう、1階には歯科・脳神経内科・泌尿器科の3クリニックのほか、薬局、イタリアンレストランが併設されている。また、敷地内には牧場もある。

 

 

敷地内には牧場が併設されている

 

 

かつての長屋に存在したコミュニティを目指している同施設では、入居者の個性や能力に合わせて、「仕事」を担ってもらうことで、役割や生きがいのある生活を提案している。

 

例えば、農家出身の男性入居者は、飼育担当として牧場で飼っているヤギの世話を担っている。餌やりや小屋の掃除が日々の日課で、通学路で牧場の前を通る子どもたちからは、「ボス」と呼ばれて慕われている。

 

ヤギの世話をする男性入居者

 

また、英語が得意な入居者は、施設で開催する小学生向け英語教室で講師を務めている。公民館や小学校などに案内すると、毎回5~6人が参加。子どもたちは、入居者が作った手書きの教材で学習する。

そのほか、門の開閉当番や調理補助といった日常的なものから、入居者や家族などが参加するフラワー教室の講師といった不定期なものまで業務の種類は多岐にわたる。入居者の2~3割程度が何らかの役割を担っているという。

 

入居者が講師を務める英語教室

 

 

これらの仕事は、「業務委託」として入居者が行う。その対価として、現金または施設内通貨で「給与」が支払われる。

ヤギの飼育を担当している男性入居者の場合、毎月の収入は現金2万円・施設内通貨2万円の計4万円。門の開閉業務の場合では、週4回の担当で、5000円相当が施設内通過で支払われる。

 

 

「入居者一人ひとりにこれまでの経歴などをヒアリングして、個別に役割を考えています。仕事で得られた収入は、送迎などの自費サービス費などにあてたり、お孫さんのために使ったりしているようです」(平山直樹社長)

 

平山直樹社長

 

 

5年間で新規8棟目指す

 

2020年には、要介護者向けサ高住「プチモンド四街道」を千葉市四街道市に開設した。プチモンドさくらと同じく、1階がクリニックとなっている。また、要介護の入居者でも、簡単な調理補助や掃除などの仕事で活躍している。

 

同社は、今後もこのようなサ高住の出店を進める方針。「サ高住運営とテナント運営という事業モデルで拠点を展開したい。5年間で、8棟の出店を目指す。プチモンドさくらの農園も増築する予定」だという。

 

 

 

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