NPO法人issue+design(東京都千代田区)は、認知症を学ぶ書籍「認知症世界の歩き方」をペースにオンラインゲーム型の学習プログラムを開発。9日より、「認知症世界の歩き方 Play!」として提供を開始した。

一般向けで、遊びながら認知症について理解が深められる内容となっている。介護、医療従事者の入門的な研修にも利用できる。

 

 

ペースとなった書籍、「認知症世界の歩き方」(視裕介著 ライツ社)は、豊富なイラストと旅行記風の形式で認知症のことが学べる内容だ。

ベースとなった書籍

 

 

ゲームでは、参加者が「旅人」となり「認知症を持つ人の世界」 を体験する。PCなどの端末があれば、専用のゲーム機などは不要で誰でも参加できる。

同社のスタッフがゲームのファシリテーターを務める。すごろく形式で進行し、移動した先で様々なイベントが発生する。

 

ゲームを進めると様々な不思議なスポットに遭遇する

 

 

例えば、乗ると記憶をなくしてしまう「ミステリーパス」 や、タイムスリップしてしまう住宅街「アルキタイヒルズ」など、認知症の世界がアニメーションなどで描かれている。

 

Zoomなどのツールで参加者同士が互いにコミュニケーションを取り、手持ちの「資源カード」を使用しながら、ゲームスタート時に設定された 「目標」のカードを集めていく。

 

手持ちのカードを使いながらゲームを進めていく

 

 

終了後はゲームの内容を踏まえて認知症について学ぶレクチャーパートや、ゲームから得た気づきをどのように活かすか参加者同士で話し合う時間が設けられている。所要時間は、ゲームとレクチャーパートなどを合わせて、2時間半程度。

 

 

試作版も含めて、これまで10人以上が体験している。参加者の7割程度は介護従事者などの専門職だった。同法人でこのプロジェクトを担当する青木佑氏は、「認知症を持つ方が感じていることを、参加者自身が体験するという点にこだわり、ゲームをデザインしました」と語る。

 

青木佑氏

 

ある参加者は、「ゲーム内で苦労して自宅に帰宅できたのに、そこで家族に冷たく対応されたことがショックだった」と感想を話したという。ゲームを通じ参加者同士がつながり、認知症支援の輪が広がることも期待できるとした。

 

参加費は1人3000円。3月末まで体験会を実施。また、認知症世界の歩き方について理解を深めるオンライン検定もリリースされた。

 

厚生労働省によると2020年時点で、認知症を持つ65歳以上の人は約600万人。25年には約700万人 (65歳以上の5人に1人)になる見込み。今後、認知症を持つ人と接する機会が増える。認知症を学ぶツールの必要性が高まっている。

 

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