訪問リハ サービスの質保持

 

医療法人杏園会(名古屋市)が運営する「介護老人保健施設あんず」(同)は昨年、訪問リハビリ時の滞在時間の適正化を図った。

同施設ではPT3名が1名で6、7名の利用者を担当。訪問リハビリ時の滞在時間について、PTの桑田康行氏は「気が付いたら時間が過ぎていた、など職員や利用者により滞在時間のバラつきがあった」と話す。

 

桑田康行リハビリリーダー

 

原因の1つは、サービス提供の「開始時と終了時」が曖昧であったこと。サービス開始のタイミングは「挨拶してから」「バイタル測定時から」など職員によって認識に差があった。

 

そこで滞在時間をサービス提供時間40分+バッファ5分の計45分とし、「玄関に入ってから、玄関を出るまで」と統一。また、滞在時間をより有効に活用するため、利用者宅で行う記録の項目を、当日の様子や体調など利用者や家族に伝えるべき必要最低限の項目に絞り、その他の記録は施設で行うようにした。

 

「これらの取り決め前の平均滞在時間は47.4分だったが、現在は平均44.8分に改善した」と桑田氏は話す。全体で基準を設けることで、コミュニケーションやリハビリをする時間・記録内容の質は維持しつつも、職員一人ひとりが効率的な時間の使い方を意識するようになったという。

 

同法人は、部署ごとにQCサークルを形成し、毎年テーマを決めてTQM(総合品質管理)活動を行っている。この取り組みもTQM活動の一環で実施した。

 

 

 

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