介護事業者向けクラウドサービスの開発を手がけるKeeper(東京都港区)は、入居契約をオンラインで行えるシステム「介護クラウド」を開発。2月より岩手県の住宅型有料老人ホーム「ななかまど」など複数施設で実証検証を行っている。

システムイメージ
介護事業者と入居契約を結ぶ場合、利用者・家族が施設に出向いて対面での手続きが必須とされている。紙と印鑑による手続きが標準とされており、両者の負担となっている。問い合わせから入居まで1ヵ月以上かかることもあるという。
介護クラウドは、入居希望者が付与されたアカウントに氏名、要介護度などの個人情報を入力すると管理画面に共有される。管理画面より入居希望者のアカウントにPDFの契約書を送付することができる。契約に関する読み合わせは、送られてきた契約書を確認後、チェックボックスをクリックすることで対応できる。
介護クラウドの導入により、入居希望者はパソコンやスマートフォンなどで、オンラインで手続きが可能になる。契約締結、更新手続など、オンラインで済ませることができる。スタッフは煩雑な作業から開放され、業務負担の軽減・入居者へのサービス向上につながることが期待できる。
佐々木航CEO は「介護契約に関して契約書はアナログな方法が定着している。クラウドで管理することで、スタッフの負担軽減に貢献したいと考えている」と語る。

Keeper
佐々木航CEO
検証期間は3ヵ月を予定。利用者家族・施設運営者に利用してもらい、現場実務の業務効率および利用者の反応を検証し、開発にフィードバックさせた後の製品化を目指しているという。
今後、デイサービスや訪問介護事業所などの契約書管理もクラウド管理できるシステムも展開予定だという。