特養併設の定期巡回・随時対応型
アセスメントで不要な訪問避け
社会福祉法人青葉福祉会(仙台市)は、特別養護老人ホームに併設する形で定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所「アルテイル24」を運営している。特養に務めていたスタッフが在籍し、介護度が軽い人から重度、看取りまで対応する。
開設当初、スタッフは特養と訪問介護事業所を兼務していた。現在は管理者を除き、7名のスタッフ全員が専任となっている。「兼務ではスタッフに負担がかかり、利用者に十分なケアを提供できないと感じた」と久米大介所長。

久米大介所長
利用者数は22名で、介護度は1の人が最も多い。介護度4、5の人も数名利用する。
利用者の体調やコンディションによって、適切な訪問回数は1日毎に変化する。利用者の様子を把握し、訪問回数を増やすなど柔軟に対応する。
「包括報酬制である同サービスでは、訪問回数が増えるほど、実質的なサービス提供単価が下がってしまう難しさもある」(久米所長)
随時対応での訪問は月に1、2回と多くない。利用開始時のアセスメントを正確に行い、訪問時に必要なケアを行っておけば、突発的に訪問が必要となるケースはほぼないという。
現在、特養の施設長も務める久米所長。特養で過ごしながらも、内心自宅での生活を望む人を多く見てきたという。6年前、介護度が重い人の在宅生活をサポートしたいと同事業所を開設した。
より収益を安定化させるには、利用者は30名、平均介護度は2・3以上が望ましいという。
「サービス自体の潜在的なニーズを感じる。ケアマネや訪問看護事業所への周知を行いながら、安心して暮らせるサービスを提供したい」(久米所長)