社会福祉法人誠幸会(横浜市)は2021年4月、特別養護老人ホーム「泉の郷日野南」を開設。横浜市内の特養で初のZEB(ゼブ:ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)建築となっている。

 

 

ZEBとは、一次エネルギー収支をゼロにすることを目指した建物。「脱炭素などが注目される以前から法人の方針として、環境への意識は高かった」と紺野智秋理事。

 

特別養護老人ホーム泉の郷日野南
紺野智秋理事

 

 

建物は4階建て、定員120名のユニット型。断熱効果が最高レベルのサッシを使用するなど、高い省エネ機能を備えた施設となっている。建設費用は約18億円と通常の初期費用の1.5~2倍程度。環境省の補助金を約1.3億円利用した。

 

屋上には太陽光パネルを設置。特養の1日の電気使用量は約25kWhであるのに対し、1日約50~100kWhを発電することが可能。蓄電容量は32kWhで、災害時にも数日電気を使用できる。
「地域の防災拠点としての役割を果たしていくだけでなく、〝子どもたちの居場所になる〟というコンセプトも大切にしたい」(紺野理事)

1階には交流ホールも設け、コロナの情勢をみながら地域の子どもたちが集まる祭りなども開催していく。

 

屋上に設置された太陽光パネル

 

 

法人では、数年前から市内で特養のほか障害支援施設、企業主導型保育所など新規開設が続いている。そのタイミングで環境戦略を掲げている。

環境面では、エネルギー効率向上のため今後の新規開設施設や、既存施設への太陽光パネルの設置などを進める考え。

 

 

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