利用者のADLからAIが福祉用具自動で選定

書類作成など効率化

 

システム開発のエースクオリティ(東京都港区)は5月、人口知能(AI)搭載の福祉用具事業者向けクラウド型業務支援ソフトの提供を開始した。計画書作成などの事務作業を効率化するだけでなく、ADLなどから利用者に適した福祉用具をAIがリコメンドする機能もあり、営業力強化にも繋がるという。

 

 

 

同社は福祉用具の給付管理ソフト大手で、「SMARTれん太」を開発・販売するエースシステム(高松市)の子会社。今回、SMARTれん太に、AIによる業務支援機能「Beemode(ビーモード)」を付加し、新たに「Rentabee(レンタビー)」としてサービスを提供する。開発は福祉用具事業コンサルのフーク(大阪府泉佐野市)が協力した。

 

ビーモードの特徴は、AI搭載による業務効率化と福祉用具専門相談員の能力によらず提案力を底上げ、強化できる点にある。

 

複数社の経験のある相談員らのさまざまなデータを取り込んだ。これをAIが解析し、福祉用具サービス計画書作成支援、選定理由の文章案提案、さらには利用者の身長・体重、ADL、貸与データなどからAIが最適と思われる用具を複数リコメンドする。

 

 

 

 

また、ベッドを選択して提案した際に、併せて手すりの利用を促すべきとAIが判断すれば、画面上に複数商品が表示される。こうしたサポート機能により、利用者満足度が高まるとともに、事業者側にとってみれば提案数増加や客単価の上昇にも寄与。キャリアが浅い相談員らの提案ロスを回避する。

「福祉用具事業者のDX化を支援したい」(エースクオリティ河野一哉社長)

 

河野一哉社長

 

 

 

 

福祉用具貸与事業者は、仕入れ先の卸への在庫確認・注文の際、今でも電話・FAXを多用するという。ビーモードでは、レンタル卸の価格表をCSVでアップロードすることで、外出中でもタブレットなどから発注が可能。仕入れ値から在庫状況までを画面上で確認でき、これまでのように電話による在庫確認が不要になる。

 

また、ビーモードは給付管理ソフトと連携しているため、計画書や商品登録など無駄な重複入力を軽減する。

 

 

 

 

スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう