一般社団法人全国介護事業者連盟(以下・介事連/東京都千代田区)が地域支部の設立を加速させている。3月11日には福岡・熊本・鹿児島の九州3県に県支部が設立された。

 

6月15日には3支部の設立総会・セミナーが同時開催される。代表して福岡県支部の栁倫明支部長(麻生介護サービス社長)に今後の活動テーマなどについて話を聞いた。

 

 

左から、吉田重臣事務局次長・栁倫明支部長・穂満光男幹事

 

 

地方支部設立を加速 事業の効率性高める施策を

 

――支部について教えて下さい。
 介事連の九州支部は2020年3月に設立されていましたが、より地域の課題やニーズに即したきめ細やかな活動をしていくことを目的に、会員数の多い福岡・熊本・鹿児島の3県に支部を設立しました。6月15日には3支部の設立総会・セミナーを、3県それぞれに会場を設けた対面形式のほか、オンラインで同時開催します。

 

当日は介事連の斉藤正行理事長が「介護保険法改正および24年同時改定、大変革のゆくえと介護事業者生き残り戦略」と題した記念セミナーを行います。参加は無料です。

 

 

――現在、県内の介護事業所が抱える課題はなんでしょうか。
 福岡県に限った話ではありませんが「このまま手をこまねいていたら、介護事業の維持・継続が困難になる可能性が高い」ということでしょう。高齢者施設の建築費はこの10年間で1.5倍に上昇しています。加えて採用コスト・人件費は上昇していますし、今の国際情勢の影響で食料品やガソリン価格、水道光熱費も値上がりしています。

 

こうした中で、高齢者住宅の入居費用も上昇傾向です。しかし、そのことは消費者離れにつながる可能性もあります。費用について、しっかりとした根拠を示し、納得してもらえるように営業手法などを見直す必要性も出てきています。

 

 

――人材の確保について、福岡県の現状は。
 福岡市とその周辺は就労する世代の人口自体が多いので、条件次第ではまだ人材の確保は可能です。しかし、それ以外の地域は就労者の人口自体が減っており、人材確保は極めて難しくなっています。それに対して介護のニーズは一定数ありますので、とても追い付きません。地域によっては民間事業者が事業として介護を行うことに限界が生じる可能性も考えられます。

 

 

――そうした状況の中で、今後支部としてどのような活動を行っていきたいですか。
 まずは本部と足並みを揃えることが大前提ですが、こうした介護事業者の厳しい状況を国や保険者にしっかりと届けていき、介護が産業・事業として成り立つ社会を作っていきたいと思います。

 

介護報酬が引き上げられれば喜ばしいですが、そのことにより利用者負担が増したり、介護保険の利用対象者や利用できるサービスが少なくなったりしては本末転倒です。社会保障財源が厳しい中で、介護業界だけ報酬アップを求めるには限界があります。規制緩和やローカルルールの撤廃など、事業の効率性・生産性を向上させる施策の推進を訴えていきたいと思います。

 

そのためには、少しでも多くの介護事業者の声を一つにまとめていくことが重要です。介護サービス種別を問わずに入会できる介事連は、その役目を果たすのに最も適した団体だと思います。

 

 

 

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