SOMPOケア(東京都品川区)は12日、意見交換会を開催。同社の提案が採択された厚生労働省の実証事業「令和4年度介護ロボット等による生産性向上の取組に関する効果測定事業」の具体的内容について語った。「職員配置3対1以下でも、利用者のQOLや職員負担にマイナス影響がない」ことの確認を目指し、人員配置基準の緩和を検討する。

 

 

定量調査、本格始動 各施設の最適配置、検討

 

遠藤健会長は、昨年の規制改革推進会議において提案した「人員配置基準の見直し」について検討を進めるべく、厚労省の実証事業に応募し採択されたことを明らかにした。7月から12月にかけて取り組んでいく。

 

具体的には、①デジタルテクノロジー②介護補助者③同社のデータ分析システム「リアルデータ」の3つを駆使し、業務オペレーションの変更、組み換えなどを行っていく。

①で活用するデジタルテクノロジーは、睡眠センサー、自動体位変換器、介護用シャワー、食事の再加熱カート、とろみサーバー、記録システムなど。

 

対象となるのは、12ヵ所の特定施設。入居者数や平均要介護度、現在の人員配置は様々であり、各施設に合わせたテクノロジーを順次導入。実証を通じ、それぞれの施設にとって最適な人員配置と、その条件を検証する。

 

「利用者の状態や職員スキルなどが異なる施設に、全て一律に3対1とする現行の基準は、そろそろ見直してもいいのではないか。最適な人員配置は施設ごとに違うという点を実証で明らかにし、国に提示したい」と藤崎基取締役執行役員CROは述べた。

 

 

人員配置基準の緩和に際しては「利用者のQOLと職員負担にネガティブインパクトが生じないと確認すること」が最重要となる。
そこで、職員向けに身体的負担や心理的負担、業務時間、導入機器の満足度などを定量的に調査。利用者向けにもADL・QOLや認知機能の変化、心理的影響、意見などを調査する。実証開始前の調査と実証後の調査を比較し、データに大きな差異がないことを確認することが、今回の実証の目標だ。

 

今年度末に、得られたデータを分析した上で結果を取りまとめ、次期介護報酬改定に向けた議論に活かしていく。7月現在は、職員の理解・納得のもと進めるべく、役員を筆頭に全職員と面談し実証内容・意義の説明をしている。また、家族や利用者の同意を得た上で実証を行う。

 

「SOMPOケアだけができればいい、というわけではない。介護の構造を変えるイノベーションが必要。それは民間の事業者だけでなく特養も同じ。老施協の担当者などとも意見交換している」と遠藤会長。社会課題解決と新しい介護モデルの確立に向け、実証に取り組む構えだ。

 

 

意見交換会の様子

 

 

 

スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう