社会福祉法人伊丹市社会福祉事業団(兵庫県伊丹市)は7月1日、複合型の高齢者施設「中野ぬくもりの郷」を同市内に開設した。木造で温かみが感じられる施設となっていることに加えて、全室にセンサーを導入し業務効率化の実践の場となることも特徴だ。

 

 

全居室にICT 法人で初の試み

 

中野ぬくもりの郷は、ユニット型特別養護老人ホーム(定員29名)、養護老人ホーム( 50名)、訪問介護事業所、地域交流ルームから成る。地域の高齢者福祉の拠点としての機能を備えている。地域交流スペースには発電機や簡易トイレとった備品もあり、災害時に近隣住民の避難所としても機能する。

 

特養は平屋で、9名、10名、10名のユニット毎に3棟に分かれている。特養から続く地域交流スペースも平屋。養護老人ホームは地上3階建ての建物となっている。特養及び養老棟はツーバイフォー工法、地域交流棟は軸組工法と用途に応じて異なる工法が用いられている。特に地域交流棟に用いられた軸組工法は、日本の伝統的な木造家屋と同じ工法。「梁」「柱」といった構造材を「見せる」造りで木の温かみを感じられる。

 

 

法人経営本部の森英児本部長は、木造には次のような利点もあると話す。「鉄筋コンクリート造と比較して工期が短く、施設を必要とする人を長く待たせることがない。また、二酸化炭素の固定、解体時の再資源化など、環境性能でも優れる」

 

法人経営本部
森英児本部長

 

 

施設では全室に見守りカメラとベッドセンサーを設置。また、タブレット端末、スマートフォン、インカム(ネッグスピーカー)も導入し、ナースコールシステムに連動させている。これらは施設建設時の備品の補助を活用して導入した。

 

法人としてはICT活用を前提に業務を組み立ている初の施設となった。利用者のプライバシーに配慮しつつ見守りを可能にしている。加えて、夜間巡視の効率化、介入の適正化などにより、ケアの質向上を見込む。

 

 

法人では利用者の自立支援を促すケアを「自己実現介護プロジェクト」という名で進めてきた。その一環で、現場職員が主導的にICTの勉強会を発足している。施設は実践を通じICTの利用方法を学ぶ場所にもなる。ここで経験を経た職員がほかの施設でそれ活かすことで、法人全体でICT化が進むことにも期待がかかる。

 

 

施設外観

 

 

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