全国で7ヵ所介護付有料老人ホームを展開する一般財団法人日本老人福祉財団(東京都中央区)は、介護付有老「佐倉〈ゆうゆうの里〉」(千葉県佐倉市)の職員の発案により、感謝の気持ちや嬉しかったことを職員同士で共有する「ハートフルメッセージ」を実施。コミュニケーションの改善、職種や部署を越えたスムーズな連携につなげている。

 

 

 

取り組みの背景として「接遇委員会において事故や苦情のヒヤリハットは頻繁に共有しているが、良い接遇の事例は共有できていない状況にあった」と生活サービス課の河原善之課長は話す。また、コロナ禍のストレスフルな環境下で、職員のメンタルヘルスケアの必要性も感じていた。

 

そこで、全職員を対象に毎年実施する「職員実践研究発表会」にて、同ホームの生活サービス課コミュニティ担当宮地氏が「ハートフルメッセージ」の実践・研究に取り組み始めた。

職員間のコミュニケーション活性化を目指すもので、職員が出入りする場所に、メッセージボードを設置(写真参照)。用紙に相手の名前と、してもらって嬉しかったことなどを記入し掲示する。

 

 

設置当初は、「何を書いたら良いかわからない」という声があり記入する人が少なかったという。書く練習をしてもらうため、くじを引いた相手の職員の良いところを書いて共有する機会を設けた。すると、今まで接点の少なかった職員間の交流が生まれ、相手の新たな面を知る機会となった。

 

加えて、取り組みを活性化させるべく、書かれた事例を課長が朝礼で発表する、多くメッセージをもらった人は表彰する、各委員会の会議やメールで周知する、などの工夫で参加を促進。結果、多い月では50件ほど共有されたという。

 

 

職員からは「苦手と思っていた同僚にメッセージをもらったことがきっかけで、今では『尊敬する同僚』と感じている」といった声も挙がった。
「大変なことがあってもありがとうと伝え、頑張り合える職場環境を目指したい。ハートフルメッセージにより、良い点を真似する姿勢・助け合いの精神が生まれた」(宮地氏)

 

「ハートフルメッセージ」のボード。生活サービス課の河原課長(右)と宮地氏(左)

 

 

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