富山県内を中心に、建設工事業や土地活用事業、不動産業など幅広く展開するアルカスコーポレーション(富山県南砺市)。2010年より土地活用商品としてサービス付き高齢者向け住宅にを手掛けてきたことに加え、15年より障害者グループホーム事業にも着手。今年には、子会社CH-5(同)による障害者GHの自社運営も開始した。福祉事業を拡大し、「県内の福祉施設の供給率を上げていきたい」と語る岩崎弥一社長に話を聞いた。

 

アルカスコーポレーション
岩崎弥一社長

 

 

自社運営のノウハウ活用

 

 

創業103周年「人の為の建築」を

当社は大正8 年創業。今年で104年目になります。最初は地域の工事業から始まり、昭和40年代から建築業を開始。2000年より賃貸マンションのフランチャイズに加盟、拡大してきた中で、この土地活用のスキームをもって高齢者向け住宅および介護施設の企画や提案、建設、管理を本格的に開始しました。

 

この当時はリーマンショックの最中であり、「世の中により必要なものを作りたい」という思いから、土地活用商品として当時の高専賃であるサ高住に着手。マンションのように利回りだけを追求するのではなく、そこに社会貢献という視点が加わりました。これまでの当社の歴史の中で積み重ねてきたマーケティングや、やる気のある地主と介護事業者の方々を発掘しマッチングしていくノウハウを、最大限に活用しています。

 

ニーズに合致し、かつローコストで快適な住居の建設を重視しているため、高齢者住宅やGHは木造にこだわります。サ高住や住宅型有料老人ホームだけでも50棟超の実績があるため、様々なニーズが見えてくる。時代の流行りなどはありますが、事業者の方々にとって使いやすいものというのは不変です。

当社では建設に加え、人材確保や集客のお手伝いまで行うため、1つの案件で1年、1年半と長い期間のお付き合いになります。

 

 

 

子会社立ち上げ 新規事業を支援

介護事業者が障害分野へ、新規ビジネスとして領域を広げるパターンも多く見てきました。

 

全国では約960万人もの人が障害者手帳を持っていますが、そうした方々への障害者GHの供給率はわずか約6%。そして富山県では手帳を持つ約6万3000人に対し、わずか1100戸しかありません。これを、まずは全国平均と同じ6%に上げていきたいという思いから、子会社のCH-5が今年より運営にも着手。3月と4月に障害者GHを2棟新規開設し、運営しています。現在計20床あり、8月には満床になる予定です。今後3年間で、まずは100床まで拡大します。

 

自社で運営まで行うことで、利益を生みやすいモデルが見えてきました。新築1棟あたり、軽度者向けは10室、重度者向けは20室という上限の中、効率の良い定員設定や職員配置、給与設定、シフトの組み方から行政折衝まで、最適モデルで運営するノウハウを蓄積。これをアルカスコーポレーション本体における福祉事業のコンサルティングに活用していく考えです。

 

 

就労支援にも力 工賃向上目指す

現在、CH-5 では、障害者の就労支援事業も立ち上げるべく準備を進めています。身体や精神、知的など障害には様々ありますが、当社ではまず、自立できる障害者を支援したい考えです。

 

本当はチャンスがあるはずなのに、障害があるためにやりたいことにチャレンジできなかったり、障害に付随する家庭環境が容体を悪化させていたりするケースに介入したい。まずは障害者の平均工賃月10万円を確保する仕組みをつくること、そして、障害を持つ方々が当社で働くことに誇りを持てるようにすること。この2つを目指します。

 

障害者就労において大切なのは「業務の切り出し」です。業務プロセス自体を分解するお手伝いが必要になるので、この分野でもノウハウを蓄積していければ、障害者雇用を促進するためのスキームができます。
また、農福連携や、障害者の作った商品を販売するルートの開拓も手掛けたい。他法人との協業も視野に、目標に向けて取り組みを拡大していく考えです。

 

 

 

同社が施工したサ高住外観

 

 

 

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