サントリーウエルネス(東京都港区)は、2020年12月からサッカーJリーグのクラブと連携し、「Be supporters!」プロジェクトを開始。介護施設の入居者がサッカー観戦で選手を応援し、クラブや地域を支える存在になることを目指す。

 

同プロジェクト名は、サッカーチームを応援する人「サポーター」になろうという意味に加えて、いくつになっても「支える人」になろうという意味がある。施設の一般的なレクリエーションと異なり、普段は周囲に「支えられる人」が「支える人」になる点が特徴だ。

 

 

同プロジェクトは、ホールスタッフが全員認知症の「注文をまちがえる料理店」をプロデュースした小国士朗氏の構想に、同社の沖中直人社長が賛同して立ち上がった。

 

試合観戦ではユニフォームを着たり、手拍子やタオル回しなどの応援をしたり、観戦場所をクラブカラーに飾り付けたり、勝利の願掛けとして相手チームのご当地グルメを作って食べる「サポ飯」(テゲバジャーロ宮崎戦なら宮崎産マンゴーを使用したプリンなど)を食べたりする。観戦後は日記を記入。交流会として選手が施設に来所することも。

 

 

このプロジェクトに最初に参加したのは、社会福祉法人射水万葉会(富山県射水市)。病院を退院したばかりで、食欲も表情変化も会話もなかった利用者に、カターレ富山のユニフォームを見せ、着てみることを推奨すると表情が変わり、目が輝いたという。この利用者は、当時医師から余命宣告を受けるほどの容態だったが、その後に新型コロナ感染症に感染しても元気だという。

 

社会福祉法人射水万葉会での応援風景

 

 

また、東京五輪によるJリーグの中断期間にうつ状態が悪化し、要介護度が2から3になったものの、再開すると要介護度が3から1に改善されたかのような例もある。ほかに睡眠の質向上、血圧の安定、幻視の改善などの事例もあり、医学の専門家も注目しているという。

 

 

22年7月時点で、累計約40施設、約500人が参加。参加クラブはカターレ富山、川崎フロンターレ、ヴィッセル神戸、レノファ山口の4チームとなる。ユニフォームやタオルは、クラブから提供されている。

「今年の敬老の日あたりに、10チームとSNSを活用した企画を進めている」(メディア部 吉村茉佑子氏)。

 

「シャレン!アウォーズ」メディア賞表彰式の吉村茉佑子氏(2022年3月15日、富山県総合運動公園陸上競技場にて)

 

 

 

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