T.S.I(京都市)は8月、29棟目となるサービス付き高齢者向け住宅「アンジェス岐阜岩地」の運営を開始した。同社は2021年3月に東証マザーズ(現グロース市場)に上場。21年12月期通期の売上高は約34億円、営業利益は約1億7200万円と、前年度比で増収増益となっている。

 

新規開設のペースを加速するという北山優吾専務取締役に話を聞いた。

 

 

T.S.I
北山優吾専務取締役

 

 

――岐阜県で初の開設となった。
北山 京都府・滋賀県を中心にドミナント展開してきたが、今回の開設でエリアを広げた。岐阜岩地のサ高住は、グループの北山住宅販売(同)で開発、保有し、T.S.Iが運営する。

 

当社には開発と運営を担うモデルや、土地取得から開発、保有、運営まで一貫で担うモデル、開発のみ行うモデルなど複数パターンのビジネスモデルがある。サ高住に特化した開発、運営のノウハウも蓄積されてきた。今後も建築部門を維持し、他社にサ高住の開発提案なども積極的に行っていく考えだ。

 

 

アンジェス岐阜岩地

 

 

――人材の確保・定着のため独自の取り組みを行っている。
北山 週休3日制の導入や、自由度の高いキャリアプランの構築など、人材確保の取り組みに注力してきた。

週休3日制は上場を機に整備した体制。全スタッフが3日休みたいとは限らないため、個々の希望に応じて週休2日制を維持し、残り1日は休日出勤扱いで勤務することも可能。通常より割増の給与をもらえるため、給与を重視する人にとっても満足感のある制度だと考えている。

 

夜勤専従など、スタッフの希望に合わせたシフトにも対応する。本部では柔軟なシフト体制に対応するため、あえて通常型の労働時間制を採用している。拠点数が増えるにつれて、本部で個々のスタッフの勤怠状況を把握するのは難しくなってくる。通常型の労働時間制とすることで、突発的なシフト変更なども把握しやすく、厳密でミスのない労務管理が実現できている。

 

キャリアプランに関しては、「スペシャリストライン」と「経営者ライン」を用意し、職員が希望するラインでキャリアを積める体制としている。介護職が未来を描けない職場にはしたくない。ドミナント展開により、異動にも対応しやすく職員のキャリアアップも叶えやすい。

 

 

 

 

――今後、新規開設のペースを上げていく。
北山 今年度は岐阜の拠点を除きあと2棟開設予定。23年までは年間5棟もしくは室数150室のペースで増やしていき、31年までに運営数150棟達成を目指している。

 

当社の理念は、自宅で看取られたいと望む高齢者が最期まで住める「住まいと介護サービス」を提供すること。サ高住での看取り対応は、高齢者の生活を支える上で〝あたりまえのこと〟だという思いで事業展開している。当社では、どんな状態の人でも受け入れられるよう、現場がチームとなり尽力できる。各拠点に配属する営業部隊が中心となり、顧客獲得もスムーズだ。

 

サ高住への認知度、信頼度も上がり、最近は大手建築会社経由で新規開設の打診を受けることも増えてきている。全国規模で考えると、最期まで過ごせる住まいへのニーズはまだ十分に満たせていない。全国47都道府県での開設を目指し、引き続き運営を行っていく。

 

 

 

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