2L(東京都新宿区)では、介護施設・病院など「法人」と「個人」それぞれに、8月1日より「雑談会話サービス(ざつだん)」および「簡単家事代行サービス(マッチ)」の提供を開始した。武蔵大学(同練馬区)3年生として在学中ながら、介護業界の人材不足や独居高齢者の孤立などの社会課題に向き合う石田瑞樹社長に話を聞いた。

 

2L
石田瑞樹社長

 

 

――起業の経緯を聞かせてください。
石田 昨年、私自身が病気にかかり入院した経験がきっかけです。その時に2つの大きな課題を感じました。1つは話し相手のいない生活の中で生まれる不安や孤立感、もう1つは現場の人材不足です。調べるうち、超高齢社会の進展や介護人材不足といった社会課題に行きつきましたが、「家事援助」「家事代行」などは利用する際にハードルを感じる人もいると思い、「日常」の1コマを助けるサービスの提供を目指し、起業しました。

 

 

最短で2時間後可 迅速な対応に強み

 

――2Lならではの強みとは。
石田 話し相手がほしい、電球を替えてほしいといった「ふと困難に思った」場面を支えるための、スピード感ある対応が強みです。「ざつだん」「マッチ」ともに、Googleフォーム、LINE公式アカウント、または電話にて申し込みの際、個人利用の場合最短で2時間後、法人利用でも3時間後の予約が可能です。

 

安価であることもポイントで、個人利用の場合30分1000円。現在はキャンペーンにつき、900円にて対応中です。なお法人利用の場合は1時間1コマの「100コマパック」(利用人数制限なし)で25万円をはじめ、多様なパックをご提示できます。法人用キャンペーンとして、5社限定の特別プラン(要問合せ)も用意しています。

 

 

――どのように人材を採用していますか。
石田 「ざつだん」サービスは特にオンラインでの対応が多いので、東京の賃金体系に基づく給与に魅力を感じる地方の方の応募が多く集まっているほか、外出困難者の雇用創出も実現しています。応募開始から2、3日で数十件の応募があり、現在までに100人近くの人に興味を持ってもらいました。

 

当社では、主に「会話力」「雑談力」を見て採用します。とりとめのない話や狭い趣味の話をしてみて、リアクションがどのようか、話を広げられる技術があるか、などに注目しています。サービス提供前の実地研修やテストの合格も必須です。

 

全世代向けの雑談相手を探すアプリなどは、ほとんどが匿名でトラブルも多いと聞きます。当社のサービスは本名で対応でき、免責事項同意なども行うため安心度高く利用できます。ビジネスよりも「社会課題の解決」に主眼を置いているため、あくまでも起業は手段にすぎません。

 

 

――社会課題解決に向けた、今後の展望について。
石田 現在、直接対面で対応できるエリアは練馬区・豊島区・北区・中野区にとどまっていますが、まずはこれを23区に拡大し、3年以内に関東全域でのサービス提供を目指します。孤立する高齢者世帯、人材不足に悩む介護事業者にとって必要不可欠なサービスとなれるよう、育てていきたい考えです。

 

 

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