ユニマット リタイアメント・コミュニティ(東京都港区)が展開する、料理をコンセプトにしたデイサービス「NANAIRO COOKING STUDIO自由が丘」では、9月より最新歩行ロボットを導入。特化型デイとして料理療法を行う傍ら、歩行訓練も実施することで、立位で料理できる時間を延ばすことにつなげていく。

 

事業統括本部
神永美佐子部長

 

 

「立って調理」在宅見据え支援

 

同施設は、3時間型で定員20名の料理特化型デイ。利用者の要介護度は1 〜2 が主だが、中には4、5の人もおり、車椅子利用、麻痺を持つ人もいる。特化型デイでありながら歩行ロボットを導入した経緯について、事業統括本部の神永美佐子部長は「座って調理する方の椅子に他利用者がつまずく場面が続いた際、スタッフから『立って料理できる方を増やし、椅子をなくしていくのはどうか』という改善策が出たことです」と語る。

 

歩行訓練により体幹を鍛え、立って調理する時間を延ばすことは、デイで過ごす時間以外の活動量増加にもつながる。「料理中の立位だけでなく、洗い物や配膳もできるようになり、自宅でもできることが増えます。食材など買い物に行く機会も増え、もっと料理を楽しめる可能性が広がります」( 神永部長)

 

 

導入したのは、パナソニック社の歩行トレーニングロボット。横幅63センチメートルとコンパクトかつポップなデザインが特徴だ。使用の際、初回にタッチパネル画面で利用者の生年月日、身長、体重、性別と名前を入力し、個人に合わせて高さ調整を行う。そして時間もしくは距離で目標を設定し、負荷を5段階から選択すれば準備完了。

 

情報はクラウドに記録されるため、二度目以降は利用者の名前を選択するだけで利用できる。データはPCに連動でき、出力も容易だ。体の傾きや歩行速度も数値化されるほか、歩行距離などはグラフで変化を可視化でき、持久力の維持・向上に貢献する。

 

同施設では、料理開始前・途中や送迎の待ち時間などに活用。石川大輔管理者は「退院後や転倒が続くなど筋力アップすべき方を優先して選定します」と話す。

そのほか、自立の利用者が希望して行うケースも多いという。個人に最適化されるため、リハビリ専門職を配置しない特化型の施設でも歩行訓練が行える。「手引き歩行だと不安定な方でも、見守りのみで安定した歩行訓練ができます」(石川管理者)

 

 

おしゃれな内装になじむデザイン。「楽しく歩ける」と利用者

 

 

 

調理工程丁寧に1回で5品作る

 

同施設で行うのは料理療法のため、調理工程は数多い。例えば、基本的に食材にも冷凍食品は使用せず、みじん切りや混ぜる、こねるといった作業も、利用者が手作業で行う。後片付けも、洗い物から拭き上げるまですべて手作業だ。

 

1回で5品を料理するが、献立は神永部長がシェフや栄養士と相談しながら作るという。こだわっているのは、「季節の食材を使うこと」「作ったことのないようなメニューを入れること」。「元ベテラン主婦、という利用者も多い中で、季節感や初めての体験を感じてもらいたい」(神永部長)との考えだ。国内や世界各地の郷土料理を作る「クッキングツアー」企画も行っている。

 

 

また、昨年より出来立ての食事のデリバリーも開始した。自由が丘の店舗より、送迎車を活用して昼と夕方に配達する。「コロナ禍でデイを休む方からの要望でスタートしました」と神永部長。「デイは休むが食事はほしい」「デイ利用日以外でも食事はほしい」といったニーズは多く、デイ利用者に限らず、一般への配達も増えているという。

 

料金は、3品に季節のごはんのコースで1080円。4品に季節のごはん、スープのコースで1380円(どちらも税込、配達料無料)。1食から受け付ける。配達エリアは目黒区、世田谷区、品川区、太田区の一部。

 

 

楕円形の調理卓の周りを歩行する

 

 

 

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