経済産業省らが主催する「第10回ロボット大賞」が10月12日に発表された。厚生労働大臣賞には、メディカロイド(神戸市)の腹腔鏡手術を支援する「hinotoriサージカルロボットシステム」(以下:hinotori)が選ばれた。
hinotoriは、患者の腹壁に開けられた数ミリメートルの「穴」から手術器具やカメラを挿入し、執刀医は3D映像を見ながら手術を行うもの。手術支援ロボットの分野は米国製ロボットが寡占的な状況。その中で、hinotoriは国産、かつ国内を中心に導入が進んでいることなどが評価された。
医療福祉分野に注目すると、ジェイテクト(愛知県刈谷市)の介護用パワーアシストスーツJ―PAS fleairyが優秀賞を受賞している。介護に特化というコンセプトに則り、柔らかい素材による衣服型を追究した点がポイントとなった。
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介護用パワーアシストスーツJ‐PAS fleairy(ジェイテクト)
また今回は記念特別賞として、アザラシ型メンタルコミットロボット「パロ」が選ばれた。パロは医療・福祉施設におけるセラピーを目的とするもの。世界的に認知症高齢者の増加が見込まれる中、セラピー効果が認められ、かつ多くの国々で活用されていることが評価に結びついた。