和歌山市内で住宅型有料老人ホームやデイサービスなどの介護事業及び障害福祉事業を手がけるのがViVifala 島ゆかこ(和歌山市)だ。有料老人ホーム事業を中心に、取り組みについて話を聞いた。

 

ViVifala 島ゆかこ
島由佳子社長

 

 

2棟合わせて21室と小規模

 

――現在の事業内容を教えて下さい。
 元々会社員として訪問介護事業の舵取りをしてきました。2005年に勤務先の支援もあり独立起業して訪問介護事業所を開設しました。現在は2棟の住宅型有老、居宅介護支援、訪問介護、認知症デイサービスを運営しています。また障害福祉事業も手がけています。

 

 

――住宅型有老について教えて下さい。
 10年に「湧れの杜(ながれのもり)」、13年に「粋の杜(きのもり)」を開設しています。定員はそれぞれ10名・11名という非常に小さなコミュニティです。この2つは同じ敷地内に建っていますが、建物の形状や、生活スタイルは全く異なります。見学に来た人の希望も「私はこっちがいい」と明確に分かれます。

 

 

――具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
 土地を購入した際に、そこに元々建っていた日本家屋を改修して有料老人ホームにしたのが「湧れの杜」です。元々が家でしたので、入居者も「ひとつの家の中でみんなで家族のようにワイワイ楽しむ」という生活を好む人が多いです。入居者の中には認知症の人もいますが、自然に談話室に集まってコミュニケーションをとっています。また、昼食・夕食は自社スタッフが台所で作るなど、シェアハウスのような生活です。

 

一方の「粋の杜」は後から新築しました。平均要介護度が2以下と低いこともあり、「自分が好きな生活をしたい」という入居者が多く、編み物や読書など自分の趣味を楽しんでいます。こうした暮らし方を尊重するため、集団レクリエーションはほとんど行いませんし、行う場合も参加を強いたりしません。

 

「湧れの杜」(手前)と「粋の杜」(奥)

 

 

来春障害者GH開設 運動機会少なく肥満が進む傾向

 

――今後の事業展開を教えて下さい。
 障害福祉事業の話ですが、来年2月に障害者グループホームを開設します。会社として2棟目になります。

1棟目を運営して気付いたのが「利用者が太っていく」という点です。ほかの障害福祉事業者に話を聞いても同様の状況でした。障害者は、金銭的理由や受け入れ先の体制の問題などから、日常的にフィットネスジムに通うことが難しく、運動する機会が少ないことが原因ではないかと考えました。

そこで新設するグループホームは1階に障害者専用のジムを設ける計画です。ただし、障害福祉事業所の指定を受けてしまうと、私たちのように「今日は時間があるので1時間だけジムに行こう」などの柔軟性に富んだ利用ができなくなってしまいます。

 

使いやすいサービスを提供できるように行政との折衝を続けていきたいと考えています。

 

スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう