リハビリ特化型通所介護「元氣ジム」を33ヵ所で展開するルネサンス(東京都墨田区)は、通所介護向け加算取得支援サポート「R-Smart」を開発し、10月1日より提供を開始した。

 

アクティブエイジング部 介護事業ソリューションチームの
吉田周平主任(右)と櫻井大暉氏

 

 

 

昨今、LIFEを導入する通所介護は増加している一方、IT導入が追い付かず、手作業でのデータ入力作業により介護職員の業務を圧迫するなど、導入に伴う現場の負荷が課題となっている。そこで同社は通所介護での業務負担を軽減させるR-Smartを開発。元氣ジムで運用したところ、スムーズな加算取得と業務の効率化を実現できたことから、このたび外部への提供も開始した。

 

 

R-Smartは、通所介護における個別機能訓練加算と口腔機能向上加算の算定に必要な帳票作成やLIFEとの連携を可能とするシステム。また、利用者への評価および効果的なプログラムの導入を支援する。同社スタッフによる継続的な支援と口腔嚥下機能に特化したプログラムを提供していることが特長だ。

 

プログラム開発に携わるアクティブエイジング部介護事業ソリューションチームの吉田周平主任は「新たなシステムやプログラムを導入し、確実に加算算定につなげるためには、利用者・家族からの同意を得ること、スタッフに共感してもらうことが大切」と強調する。

 

導入の際には、しっかり現場で運用できるよう、システムを使用した帳票管理やプログラムに関する研修を実施するほか、加算取得、効果測定までをトータルサポートする。

 

口腔嚥下機能に特化したプログラムでは、姿勢改善のための集団リハビリプログラムと個別での電気刺激療法(以下・EMS)リハビリプログラムを実施する。同チームでEMS担当の櫻井大暉氏は「通所介護では、口腔ケアに特化したプログラムが実施されていることが多いですが、当社のプログラムは、咀嚼や飲み込む際に活動する筋を活性化させることで、オーラルフレイルや誤嚥性肺炎の予防を目指します」と語る。
同社は嚥下機能低下予備軍に対してEMSが与える影響の効果検証を実施し、その結果を発表した。

 

元氣ジム利用者で嚥下機能低下予備軍の16名を対象に、4週間週1回、舌骨上筋に10分間電気刺激を実施した。初回と4回目に30秒間に唾液を飲み込む回数を計測したところ、平均3.6回が、4週間後には5.6回に改善。短期間の電気刺激により嚥下機能の改善が図れることが実証されたという。改善が見られなかった利用者はいなかった。
料金は一律システム導入3万円、月額サポート2万2000円、オプションのEMS使用料は月額3000円。いずれも税別。

 

 

16名の利用者を対象に効果を検証した

 

 

 

スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう