川崎市では自立支援に貢献する福祉製品を独自の「かわさき基準(KIS)」によって認証する制度を行っている。2021年度までに累計で275製品が認証を受け、福祉製品選びの指針として活用されている。

 

認証の対象は、介護保険の対象となる福祉用具、自助具、介護・介助支援機器のほか、障害者総合支援法に基づく補装具、日常生活用具、共用品・ユニバーサルデザイン製品。主に市内に拠点を持つ事業者が応募できる。

 

応募から認証までには、書類審査に加えて、東工大・産総研と連携して行う「ウェルテック評価」、実際に当事者等に使用してもらう「モニター評価」を通過する必要がある。モニター評価でメーカーは製品についての福祉現場の意見を直接聞くことができ、コロナ禍において特に貴重な機会となっている。福祉施設等はこれから導入を検討している機器をトライアル的に使用できるメリットがある。

 

認証を受けた製品は、各種プロモーションで「KISマーク」を使用可能。市はHPなどの媒体で認知度向上を支援する。加えて、KIS認定製品を市内の事業所に導入する際に使用できる「川崎市福祉製品導入促進補助金」を用意し導入促進を図る。補助率は2分の1以下、補助限度額は30万円となっている。

 

認証マーク

 

 

 

認証を受けた製品のカテゴリは▽移動・移乗▽ 排泄▽ 入浴▽ 更衣・整容▽自助具▽睡眠▽見守り▽コミュニケーション▽姿勢保持▽住宅▽リハビリ&レクリエーション―― と幅広い。

 

評価のポイントとなるのが、KISの掲げる自立支援を念頭に置いた次の8つの理念に合致しているかどうか。①人格・尊厳の尊重②ニーズの総合的把握③利用者の意見の反映④自己決定⑤活動能力の活性化⑥利用のしやすさ⑦安全・安心⑧ノーマライゼーション。

 

この取り組みを行っている同市経済労働局イノベーション推進部成長産業担当の担当者は、「超高齢社会を迎え、市の未来に向けて企業の技術力を高めながら福祉産業の振興を図る狙いがあります」と語る。同市は日本でも指折りの規模を誇る京浜工業地帯の中心部に位置し、工業が市の経済をリードする重要な意味を持っている。

 

生産拠点として日本の高度経済成長期を支えてきた一方、現在は研究開発機関なども多く立地し先端産業・研究開発都市としての側面も色濃くなってきた。そうした背景もあり、産業と福祉の融合で新たな価値創造を目指す「ウェルフェアイノベーション」の推進を成長戦略の1つに据えている。

 

今後は、市主催の展示会の開催やYouTubeなどでプロモーションを行い、KIS製品を周知していく。

 

KISマーク認証製品の車椅子

 

 

 

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