埼玉でサ高住21棟、来年4棟新設 投資会社の経営ノウハウ活かす

 

サービス付き高齢者向け住宅運営のケアメディカル(埼玉県春日部市)は今年5月、投資会社の日本産業推進機構グループ(以下、NSSK/東京都港区)の運用ファンドが出資する日本ナーシング&ホスピスケア(以下、日本N&H/同)と資本業務提携契約を締結した。その狙いをケアメディカル創業者である西谷直浩社長に聞いた。

 

ケアメディカル
西谷直浩社長

 

 

 

 

――ケアメディカルの概要を

西谷 現在、埼玉県内に21棟のサ高住を運営しており、入居者数は約500名。来年には4棟の新設計画がある。そのほか、訪問介護12事業所、居宅介護支援が2事業所、訪問看護、福祉用具、調剤薬局を各1事業所運営している。

 

代表である私自身が看護師ということもあり「医療が必要」な人が安心して生活を継続できる施設を目指してきた。2013年の1棟目開設以来、例えば癌末期や難病でほかの施設での受け入れを断られて困っている人などを積極的に受け入れる姿勢で運営している。

 

 

 

――近年、居室数を多く作れる住宅型有料老人ホームが増えている。サ高住にこだわる理由は

西谷 「普通の暮らし」を想定すると13平米では少し狭いのではないか。同じ土地面積であれば部屋数を多くしたいという事業者側の都合だろう。当社のサ高住の居室は18平米で、食費を含めた月額費用は13万円台。この価格帯、介護医療の質であれば周辺の住宅型有老とは十分に戦えている。開設当初より周辺病院から医療的ケアが必要な人の退院先として紹介してもらっている。

コロナ禍で大変な年であったが、5月決算では過去最高の売上高・営業利益を達成した。

 

 

 

――医療提供体制を構築するには看護師の数、質ともに必要だ

西谷 私自身も、また訪看ST管理者の弟も看護師であり、設立時よりサ高住における医療提供を実施してきたノウハウが教育にも活きている。病院とは違う環境での医療提供体制の構築や、そこで働く看護師の気持ちや悩みに、自分が体感してきたことで寄り添える。それらを教育に落とし込めたことは大きい成果となった。看護師の職員数は常勤27名、非常勤25名で定着率が高い。

 

 

 

――5月に日本N&Hと資本業務提携を締結した

西谷 経営的には安定してきたが、来年で25棟になり組織も拡大している。今後の経営を考える時、ガバナンスの強化やESG活動の推進を含めた組織化が課題となる。

 

今回の資本業務提携により介護会社などさまざまな企業への投資実績があるNSSKの経営支援を受けることで、コンプライアンス体制を構築し、さらなる成長を目指したい。企業規模を拡大させ、さまざまなポストを用意することはスタッフのキャリアを考えれば必要条件だ。

 

 

 

――今後の展開について

西谷 組織が大きくなれば社長一人のマネジメントでは及ばない。すでにNSSK経由で大手介護会社の経営経験がある人材を迎え入れた。また、現在は全施設で日中は看護師が常駐する体制だが、今年8月に開設した「ケアガーデン上尾小泉Ⅱ」を24時間看護体制とした。今後はさらに医療体制を強化していく計画だ。

 

これも資本提携により「組織体制の強化」を図れたことの成果だと考えている。私自身が運営面に集中することが可能になった。
職員数も増え、採用・教育を担う人事部を本社に設置するなど組織化を進めている。より強固な経営体制とし、選ばれる高齢者住宅として引き続き運営力を高めていきたい。

 

 

「ケアガーデン上尾小泉Ⅱ」を同社初の24時間看護体制に

 

 

 

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