社会福祉法人ほたか会(群馬県前橋市)が運営する介護老人保健施設「青梨子荘」(同)は、100床の超強化型。重度の人や認知症の人などほかの施設で〝受け入れ困難な〟人も幅広く受け入れ、リハビリに注力する。在宅復帰率約59%、ベッド回転率約9%でありながら、稼働率は約96%。これらの数字を維持しながら、職員が効率よく働けるようセンサー内蔵ベッドも活用している。

 

 

センサー内蔵ベッド活用も 職員間で好事例共有し効率的なリスク管理

 

老健の経営において「在宅復帰率向上」と「高稼働率」の両立が鍵となる中、同施設は法人内に病院を持っていないにもかかわらず入所者を獲得し続けている。

その理由は、「認知症の人などいわゆる〝受け入れ困難な〟人も受け入れること」と佐鳥紀輔施設長は語る。

「入所時に本人や家族に『在宅復帰の意向』をきちんとヒアリングすることが肝心。その意向を基に、専門職が協働して集中的にリハビリすることこそが重要だ」。つまり、幅広く多くの人を受け入れ、かつ在宅復帰の成果を出すことで地域の病院やケアマネジャーなどからの信頼を厚くしている。県外からの紹介もあるという。

 

「入所者は原則、日中は自身の居室で過ごすことがないようにしている。共用部でリハビリをするほか、レクリエーションをしたりお茶をしたり、活発に動いてもらう」と佐鳥施設長。

 

 

リハビリに注力する中で、施設内で入所者の転倒を防ぐなど安全の確保は重要であり、職員が効率的に動ける環境づくりも必要となる。そこで2年程前、施設の大規模改修を機に、県のICT大規模修繕助成金(1床あたり42万円)を活用して全居室にセンサー内蔵ベッドを導入。

 

それ以前は、ベッドの昇降は手動式であった。また、センサーは床や柵用、赤外線など7種類利用し、入所者の動作能力に応じて選定していた。しかし人や容態が変わるごとにセンサーの交換が必要となる上、職員が複数のセンサーコールを所持なければならず負担となっていた。

 

複数社を比較検討した上で導入したのは、フランスベッド社の「見守りケアシステムMー2」。昇降は自動操作が可能で、ベッドとセンサーが一体化され、4つのセンサーを搭載するため精度が高いと判断し採用した。1台で入所者に合わせた設定ができるため機器の準備もいらず、職員が所持するのはナースコールのみで済む。

 

「効率の良いリスク管理が可能になり、特に職員数が少ない夜間に無駄な訪室を防げるようになった」と松本勝美副施設長。

 

センサー内蔵ベッド運用においては、職員に「入所者のためでもあり、自分たちの負担軽減のためでもある」と目的を伝えることを重視。一方的な研修だけでなく、職員から運用方法のアイデアを募った。「記録される行動データをもとに、トイレのタイミングを予測し、適切なタイミングでケアする」など好事例を共有し、職員間で積極的な活用を促進している。

 

センサーデータ活用でリスク管理

 

 

 

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