学研ホールディングス(東京都品川区)は11月、2022年9月期決算を発表。連結売上高は13期連続増収となり、過去最高売上、最高益を達成した。医療福祉分野では、積極的な新規開設が増収維持に寄与。サービス付き高齢者向け住宅の新規開設状況や取り組みなどについて、学研ココファンの森猛社長に話を聞いた。

学研ココファン 森猛社長

 

サ高住開設 年25棟
M&Aにシフトも

――22年9月期決算について。
 医療福祉分野のセグメント売上高は722億3700万円、営業利益は31億4800万円。21年策定の中期経営計画「Gakken2023」で掲げる「医療福祉事業の成長基盤の確立」は堅調と言えます。22年度、当社ではサービス付き高齢者向け住宅を22ヵ所新規開設しました。子会社のメディカル・ケア・サービスでも、認知症グループホームを11ヵ所新設。それぞれ平均入居率はサ高住93.9%、GH97.7%と過去最高水準です。

 

現在、サ高住は169拠点、GHは291拠点。中でもサ高住「ココファン船橋前原」「ココファン稲毛海岸」などは開設後初月満室となっており、コロナ禍などの時代柄や立地の影響も大いにありながら、マーケティング戦略が奏功しています。今後23年度までは年間25棟ペースでサ高住の開設を行い、30年頃にはすべての類型で1000拠点体制を目指す考えです。開設については一定数を自社開発からM&Aにシフトし、開設数を積み増す方針です。

 

――複合型施設も3拠点開設しました。
 3月に大阪府吹田市に開設した「ココファン吹田SST」、同じく3月に広島県に初出店した廿日市市の「ココファン廿日市」、8月に川崎市に開設した「ココファン川崎高津」。それぞれ保育や学童保育、学習塾、GH、特養を併設するなど、多世代共生型の施設です。中でも廿日市市の施設は市と提携し、「廿日市市地域医療拠点等整備事業」の一環で整備。市が運営する公共施設棟も併設、施設の愛称が「学研廿日市市多世代サポートセンター」となるなど市を挙げて応援してくれており、初月96%入居となりました。

 

「ココファン吹田SST」においては、大阪での保育所初出店であることやデイサービスの営業後に学童保育としても運営するなど、新たな取り組みも行っています。居室面積は25平米以上で、2人部屋は50平米超。広い居室へのニーズが高まっています。これまで、複合施設は8都市で開設し、街づくりを手掛けてきました。今期は複合施設の開設計画はありませんが、今後も公募やプロジェクトに応じて展開していく方針です。

 

――サ高住事業における今期の重点施策を教えてください。
 品質向上と収益力強化に向けた10大施策として取り組んでいるのは、「人材」分野で①離職率低減②次なる人づくり③派遣ゼロ化、の3点と、「品質」分野で④暮らし安全向上⑤入院しないさせない⑥適正加算取得・適正運営⑦介護記録ICT、の4点。そして「業績」分野の⑧入居対策⑨訪問介護単価⑩デイ稼働率、の3点です。

 

周辺事業の多角化加速
中でも「②次なる人づくり」においては、出店拡大に備えキャリアアップ・チャレンジを歓迎するチーム風土と登用の仕組みを構築。新任所長代理を多数登用しました。新卒採用も強化し、23年度は80名採用目標で、すでに内定承諾者は72名となっています。
「品質」分野では、「⑤入院しないさせない」を目指し、全事業所での看取りケア提供体制を確立。「⑥適正加算取得・適正運営」では、今期上期で特定施設のLIFE加算取得率100%を達成予定です。

 

中期経営計画における最終期として、計画達成に向け、入院率2%以下の実現、24棟のサ高住新規開設、周辺事業の多角化・加速などを目指していく考えです。

 

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