厚生労働省は11月17日、第158回社会保障審議会医療保険部会を開催した。この日の議題は、前回に引き続き医療保険制度改革。今回は▽75歳以上の後期高齢者と74歳未満の現役世代の世代間における負担の公平化▽75歳以上の高齢者の世代内における負担の公平化▽国民健康保険制度の見直し――が議題となった。

 

厚生労働省は、「介護保険制度の仕組みを参考に、75歳以上の後期高齢者が負担する保険料の伸び率と74歳未満の現役世代が負担する後期高齢者支援金の伸び率とが、同じになるような仕組みを導入する考えを示した。2024年度から、75歳以上の後期高齢者において保険料負担が増加し、74歳未満の現役世代において支援金負担が減少することになる。

 

合わせて75歳以上の後期高齢者の世代内負担の公平化に向けて、後期高齢者医療の保険料については以下の見直しが行われる。
▽高所得者により多くの保険料負担を求めるため、一定所得以上の人はそれ以上に所得が高くなっても保険料額は同額とするという賦課限度額について、現在の66万円から80万円に引き上げる▽低所得者に配慮し、保険料の所得割の比率を引き上げる――など。

 

こうした見直しに対し、佐野雅宏委員(健康保険組合連合副会長)は、高齢者の保険料賦課限度額や高齢者医療制度への支援金の在り方について、「後期高齢者1人当たり保険料と現役世代1人当たり後期高齢者支援金の伸び率が同じになるように高齢者負担率の設定方法を見直すということは、まさに今回の改革の趣旨に合うものである」と肯定。本多孝一委員(日本経済団体連合会社会保障委員会医療・介護改革部会長)も、「現役世代の負担上昇の抑制の観点からは、後期高齢者支援金の伸びが後期高齢者の保険料の伸びを大きく上回っている現状を看過できない。高齢者負担率の設定方法の見直しの方向性で進めていただきたい」と強く要望した。

 

一方で猪口雄二委員(日本医師会副会長)は「一部の後期高齢者の負担があまりにも急に増え過ぎるのではないか」と懸念。一定の段階を設ける、あるいは経過措置を設けるなど、上限の引き上げに配慮を求めた。また、兼子久委員(全国老人クラブ連合会理事)は「受診抑制につながるような自己負担の引き上げは今後もすべきでない」と訴えている。
厚労省は今後検討し、さらに議論を重ねる予定。

 

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