ケアマネの専門性個別の分析で発揮
AIによるケアプラン開発、提供を行うシーディーアイ(東京都中央区)は11月24日、オンラインセミナーを開催した。日本介護支援専門員協会元会長の鷲見よしみ氏が、「実務に活かせる!AIケアプラン講座」と題した講演を行った。

オンラインセミナーの様子
講演前には同社が提供しているケアマネジメント支援サービス「SOIN」が紹介された。SOINは、膨大な過去の介護サービス利用者のデータをもとに、状態改善に効果的なサービスプランの提案と将来の状態予測を行うAIケアプランサービス。

「SOIN」の画面
このようなサービスについて、鷲見氏は、「データを活用することで、単なる経験値ではなく、これまでの実績から“根拠のある”ケアプランを作ることができる」と期待を込めた。さらに、改善レベルが数値で見えること、ケアマネジメントの不足部分やその原因を模索できることもデータ活用の意義であるとした。
鷲見氏は、「ケアマネジャーは時間がない中、アセスメントを細密に行うのは難しい部分もある」としつつも、「今ある情報を適切に分析し、最適なケアプランに繋げることが重要」と語る。利用者の心身機能や身体構造、生活レベル、社会参加などの状況、住環境や個人の価値観などを踏まえ、いかに適性に分析できるかにケアマネジャーの力量が求められるという。
「ケアマネジメントにおいて、データは1つの判断材料。ケアマネジャーがデータに基づくケアプランを解釈しつつ、個別の事情を考慮し自身の考えを反映していくことで専門性を発揮できる」(鷲見氏)