ソラスト(東京都港区)は6日、ネスレ日本(神戸市)と共同で行っている「高齢者の栄養改善効果の研究」の中間報告を公表。栄養補助食品を摂取したデイサービス利用者のデイ利用中止率の低減、体重・握力・BMIの増加といった効果が得られたとした。
同研究は、2021年4月から11月に、ソラストのデイ13事業所を対象に行ったもの。「低栄養または低栄養のリスクがある利用者の発見」および「経口栄養補助食品摂取の有無による栄養介入に関する効果測定」を主な内容とする研究だ。
前者については、栄養アセスメントツール「MNAプラス」を活用して調査。利用者の約3割(507名中138名)が「低栄養または低栄養のリスクがある」とわかった。
次に、この138名のうち研究に同意を得た54名を対象に、効果測定を実施。栄養補助食品「摂取あり」の利用者がデイ利用を中止した割合は12%。「摂取なし」の利用者の中止割合は30%だった(中止の主な理由は施設入所、入院や死亡)。
さらに、54名のうち6ヵ月後までのデータが得られた「摂取あり」16名と「摂取なし」5名を比較。「摂取あり」の利用者の体重・握力・BMIは、摂取前と比較して増加した。同社は今後も認知や口腔・嚥下機能など様々な分野での実証研究を積極的に進める考え。