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リハにAI、歩行解析 フィードバック充実 グッドタイムリビング

2022年7月07日 提供:高齢者住宅新聞

グッドタイムリビング(東京都中央区)の住宅型有料老人ホーム「グッドタイムリビングセンター南」(横浜市)では、3種のマシンを活用したリハビリテーションプログラム「グッドフィットクラブ」を提供している。今年2月より、新たにAI歩行解析の活用を開始し、プログラムの質向上を図っている。

グッドフィットクラブは、チェストバック、レッグプレス、アブドミナバックの3種のリハビリマシンと、片足立ちなどの運動から成るプログラム。週に2回、1回60分の運動を通じて、立ち上がり動作や歩行など、生活上の動作の維持改善によるQOL向上を図る。マシンは常に同じ動作を繰り返すため、トレーニングの再現性が高い。職員のレベルに依存せず、常に質が担保されている点が強みだ。

プログラムに参加する女性は歩行動作が改善したことで「買い物などに行きやすくなった」と話す。さらに、健康的な生活を続けられるよう、意欲も高まったという。

今年2月からは、エクサウィザーズの歩行解析システム「トルト」を導入。さらにプログラムの質を高めた。トルトは、iPadなどのタブレット端末で5メートルほどの距離を歩く様子を撮影すると、AIが肩や足など13ヵ所を検知し歩行を解析。歩行速度、リズム、ふらつき、左右差など4つの観点で状態を指標化する。これにより身体の状態について職員に気づきを与えるきっかけになり、本人や家族に質の高いフィードバックが可能になった。例として、歩行器の高さを調整した際、前後の様子をトルトで撮影し、点数を比較。「調整の方針が正しいか否か」を判断する材料として役立った。また、身体の状態が点数で明示されるため、リハビリへの取り組み意欲の向上につながっている。

導入の経緯について施設の介護職であるマネージャーは、「TUGテストなどは認知症を有する方の場合、適切な評価が難しいといった課題があった」と語る。このシステムでより適切に状態把握が可能になったという。

今後は、ケアプランとの連動も図りながらプログラムを発展させていく方向だ。