有老ホームと葬儀社が提携して生前相談や終活イベント実施

2017年5月24日

葬儀会社のニチリョク(東京都杉並区)はこのほど医療法人和啓会(同文京区)と業務提携を行った。和啓会が運営する介護付有料老人ホームの入居者および家族に対し、葬儀の生前相談、遺言、供養に関するイベントなどのサービスを提供する。

 

ニチリョクは会員制葬儀の生花祭壇葬「愛彩花」を提供。入会金3万円、年会費無料の「愛彩花倶楽部」を組織し、終活や没後の手続き、遺品整理、供養関係をサポート。一級フラワー装飾技能士が故人一人ひとりの生花祭壇を作る。専任の葬祭ディレクターがすべてを担当する。

 

和啓会が運営する「メディクスケアホーム松戸」で様々な特典を用意。入居者の場合、入会金は不要。会員価格で葬儀を利用できる(入居者の3親等まで)。施設内での友人や職員とのお別れ会や看取り後の葬儀をセットで支援。例えば施設内でのお別れ会と火葬式を30万円で行える。

 

終活や葬儀、墓に関すること、相続・遺言、家財整理など、「備え」をテーマとしたセミナー・イベントも定期的に企画。5月27日には施設内で家族や地域住民も対象に、ニチリョクの相続診断士が終活に関するセミナーを開催する。

 

和啓会では愛彩花倶楽部会員を対象に、新規の入居者にも特典を用意。入居金ゼロ円プランの場合、テレビ・冷蔵庫・テーブルセットのいずれか1点を無償レンタルできる。入居一時金プランの場合は、管理料(7万5600円)が3ヵ月から最大6ヵ月無料となる。同倶楽部が発行する会報誌(約7万部発行)を通じて訴求する。

 

入居契約の際、愛彩花倶楽部の入会も同時に行うことで普及を図っていく。

 

「老人ホームとの提携関係をきっかけに、死をタブー視する慣習を払しょくし、最期まできちんと安心したサービスを提供していきたい」(ニチリョク・青池悟常務)。

 

和啓会は2005年に設立し、在宅医療や訪問看護、有料老人ホームを展開。関東と関西で在宅療養支援診療所を開設。同法人が運営する別のホームでも同様の葬儀関連サービスを提供していく計画だ。

 

ニチリョクはジャスダック上場。霊園、堂内陵墓、葬儀、仏壇、終活サポートなど仏事関連事業を一貫提供。生前に決めた葬儀プラン通りの施行を実現するため、信託サービスも司法書士や信託会社と提携し提供している。

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