子ども食堂交流の場に 社会福祉法人賛育会

2021年3月20日

学生・地域ボランティアと協力

 

 

社会福祉法人賛育会(東京都墨田区)は、東京都、静岡県、長野県で高齢者施設などを運営。地域のニーズに合ったサービスを提供しており、子ども食堂の運営、被災地支援などの地域支援活動にも力を入れている。三好健太郎総務課長に話を聞いた。

 

 

社会福祉法人賛育会 三好健太郎総務課長

 

 

 

――運営している施設について

三好 特養を東京に6施設、静岡で2施設、長野に1施設の計9施設。東京都町田市にサ高住1施設、老健と介護医療院を長野に1施設。東京に病院とクリニックを1施設、長野と静岡にクリニックを1施設。その他グループホームや保育所などを運営している。

 

 

――法人の特色は

三好 当法人は設立から103年の歴史があり、キリスト教の「隣人愛」の精神に基づいて活動している。隣人愛を実践するため、病院、高齢者施設を運営し病を抱える人などに寄り添う医療・介護を提供している。また、地域のニーズに応えるため地域活動に力を入れている。

 

賛育会病院外観

 

 

 

――在日外国人の支援について

三好 すみだ日本語教育支援の会と連携しながら、日本で介護の仕事を希望する在日外国人に対し2008年から、毎週金曜日に無料で日本語教室を開講している。この教室では、早稲田大学大学院日本語教育研究科の「宮崎里司研究室」が日本語教育を担当し、当法人の職員が介護福祉士試験対策に関わっている。

 

1人ひとりの日本語レベルに合わせたカリキュラムが組まれているため、自分のペースで続けることができる。初級レベルから、介護福祉士試験受験のためのプロ養成クラスまで用意している。

 

日本語教室の様子

 

 

 

――GHで子ども食堂を運営している

三好 16年に町田市のGH「丘の家 清風」で、子ども食堂「にこにこ清風食堂」をオープンした。町田市で運営する特養「清風園」が地域ボランティアの力を借りて、社会貢献活動の一環として開始したもの。近隣の子どもたちを対象に、第1・3木曜日、月2回開催している。入居者との交流や学生ボランティアによる宿題や遊びの支援、全員で夕食を食べることなど、子どもの居場所づくりが目的だ。

 

初回から毎回10人以上の子どもたちが集まっており、平均30人程度が利用している。現在、新型コロナウイルスの影響により、施設内での会食による子ども食堂は休止している。3月から、子ども対象という枠を外し、誰でも利用できる、お弁当を提供する移動式食堂「にこにこ清風ワゴン」として施設の外で、地域の力を借りながら活動を再開する予定だ。

 

 

 

被災地支援も

 

 

――被災地支援に力を入れている

三好 キリスト教青年会(YMCA)と連携して被災地に職員を派遣し、避難所の支援を行っている。昨年7月の熊本豪雨では、避難所に職員を派遣し、熊本YMCAとピースボート災害支援センターが共同運営する避難所の支援活動を実施した。職員を対象に希望者を募り、介護職員、生活相談員などを1人あたり10日程度、およそ1ヵ月半にわたり交代派遣した。避難所では、高齢者の生活不活発予防を含む個別支援、生活環境整備などを行った。19年に当法人の長野市豊野にある事業所が台風19号により被災をしたが、被災しながらも地域被災者支援に全力を注いだ。  

 

 

 

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