シニア向け分譲マンション 9棟に フージャースケアデザイン
運営1900戸 中古流通も順調
シニア向け分譲マンション販売、管理・運営のフージャースケアデザイン(東京都中央区)。 2021年は1月に神奈川県横浜市に186戸を開設。8月に千葉県船橋市、10月にさいたま市と続き、運営は全9棟・約1900戸となる。新型コロナウイルス感染症の拡大で見学者は半減したが、契約率が上がり販売スピードに大きな影響はないという。
来年は23区初開設
「コロナ禍の見学者は検討の真剣さが違う。契約率は高位で推移している」(佐藤多聞社長)

フージャースケアデザイン 佐藤多聞社長
開設し入居が始まるまでに7割程度が契約に至るが、1月開設の物件でもコロナ前と同様の速度で契約が進んだという。
一般的な要介護高齢者を想定した施設では85歳前後が入居平均年齢と言われるが、同社のシニア分譲では75歳前後。男女比では女性7・男性3、夫婦での入居も全体の4割近い。
「所有権ということがシニア分譲を選ぶ大きな理由」(佐藤社長)というように、数千万円を支払ったとしても資産となることが魅力の一つだ。
シニア分譲単体の市場としては大きくないため、一時は中古流通ができるのかと懸念する声もあった。しかし、同社では運営・管理、退去後の売買までを担い、これまで100戸ほどの中古売買実績がある。新築時の9割程度の価格を維持しているという。
「最期の5年ではなく、15年をいかに充実して過ごしてもらうか」(佐藤社長)がテーマであり、広い居室や大浴場・プレイルームなど豪華な共用施設が特徴的。自社運営、または外部委託で訪問介護事業所を併設させ、日中は看護師を常駐させている。希望すればもちろん最期まで住まうことができる住宅だ。
10月に開設するさいたま市の「デュオセーヌ大宮」は266戸。8月竣工予定だが、「関東以外に福島県、新潟県など埼玉以北も商圏になる」ことから、見学の問い合わせはこれまで以上に多いという。
また同社は22年7月に10棟目を東京都練馬区に開設予定。23区では初となる。

横浜の物件外観