BI評価もとに自立支援 岡山市デイ改善インセンティブ事業1位 社会福祉法人鴻仁福祉会
2022年1月18日
社会福祉法人鴻仁福祉会(岡山市)が運営する「愛光苑デイサービスセンター」(同)は昨年、岡山市「デイサービス改善インセンティブ事業」に参加。141事業所中1位となり表彰を受けた。
同事業では、外部研修の参加状況や介護福祉士の常勤換算人数など5つの評価指標を達成した事業者を選出。そのうちBI(バーセルインデックス)の点数で利用者の状態改善を評価し、成果のあった事業所に対して表彰及び奨励金を付与する。BIは6月と12月に実施した点数を比較し、評価している。
同事業所では15名の利用者を対象に取り組んだ。理学療法士が評価の上、改善が必要な生活動作を抽出。介護職員などと課題と目標を共有し、改善に向けた取り組みを行った。
例えば、「全介助」で食事をしていた95歳の女性。低下していた嚥下機能を向上させるため、口腔体操を重点的に行った。食事の際は自身で箸を持ち、1、2口だけでも食べるよう練習。机や椅子の高さを調節するなどの工夫も重ね、少しずつ「部分介助」で食事ができるようになった。
秋岡千尋主任は「数値をもって評価することで、職員が利用者の生活動作の課題を認識しやすくなった。改めて自立支援の視点に立ち、利用者の変化に気づくようになった」と話す。半年後の再評価では、15名の身体機能は維持、改善でき、岡山市から表彰と奨励金30万円を受けた。