「ジモティー」活用 寄付物品、効率的に譲渡 北見市社会福祉協議会

2022年4月21日

ボランティア募集に活用も

 

 

社会福祉法人北見市社会福祉協議会(北海道北見市)は昨年7月中旬から2月末にかけて、ジモティー(東京都品川区)が運営する「地元の掲示板ジモティー」で福祉事業所へ寄附物品の譲渡を行う実証事業を行った。

 

サイトの活用により、電話で実施していた物品譲渡の効率化を図った。

 

 

北見市社会福祉協議会には、市民などから紙おむつ、布団、衣類など多岐に渡る寄附物品が寄せられている。

 

譲渡作業の課題ついて、地域福祉課ボランティア係の室田晃係長は「これまでは職員が各事業所に1軒1軒電話をして譲渡先を探していたため、非常に多くの時間を要していた」と話す。

 

 

事業開始のきっかけは、以前からジモティーと北見市が企業立地協定を締結しており、「社協でもサイトを活用しこの課題を解決できないか」と市が提案したこと。

 

ジモティーのサイトでは寄附物品の情報掲載や受け手とのチャットのやりとりが無料でできる。受け手は介護・障害者・児童関連の事業所に限定。サイトの活用で手続きの簡素化、譲渡

までのスピードアップが実現し、実証期間中には計64件の事業所に計1136品の譲渡に至った。

 

 

物品情報を掲示板にアップ

 

 

 

写真も掲載できるため、職員は電話での物品説明や、資料のメールやファックスも不要になった。

 

「事業者側も物品の詳細や個数が一目でわかりやすい。半年以上保管されていた物品も譲渡先が見つかり、必要な人のもとに届いている」と室田係長。事業者側はいつでもサイトで物品の確認・申し込みができ、必要な時に受け取れるためリピーターも多く、今後更に活用が見込まれるという。

 

 

実証事業終了後も引き続きサイトを活用し、事業所への周知を図っていく。また、今後はボランティアの募集や事業の案内などにも活用していく予定。

 

ジモティーのビジネス開発部宮本亮氏は「当社にとって社協と連携する取り組みは初。物品情報を可視化したことにより、譲渡フローの効率化につながった。地域資源の循環に貢献できている」と話す。サイトは広告収入で運営されているため、出品者・受け手側ともに無料で利用できる仕組み。同社は今後、ほかの社協やNPO法人との連携も進めていく考え。

 

 

市民から寄せられた寄附物品

 

 

 

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