グループホーム全国70拠点 飲食、教育など多角化 ビジュアルビジョン(さいたま市)

2022年9月28日

 

 

 

学習塾や飲食店経営、貸しビル業などを行うビジュアルビジョングループ(さいたま市)は、関東圏を中心に訪問介護、居宅介護支援事業所などの在宅サービスを展開する。現在、全国規模でグループホームの展開を進めている。

 

 

 

ビジュアルビジョン
井沢隆社長

 

初任者研修講座も提供

 

展開するグループホームは、北海道から九州まで約70拠点に上る。2022年は20ヵ所で公募に応募。今後も積極的にGHの拠点数を増やしていく考えだ。

 

「長期的に考えると、シニアマーケットの規模は縮小する。介護は訪問介護だけと考えていたが、施設介護を必要とする在宅の認知症高齢者を多く目にし、GHの展開を決意した」と井沢隆社長。

 

 

同グループの主力事業は不動産事業。教育や飲食、フィットネスなど多角化している事業の経営基盤を支えている。介護保険開始とともに介護事業に参入。現在、介護部門が大きく業績を伸ばしているという。

 

不動産事業のノウハウを活かし、GHは設計段階から介入して自社で保有する。介護事業を展開するなかで蓄積された、現場のニーズを反映した設計が可能だ。入居者が快適に過ごせる環境整備を重視し、内装にも配慮する。

「初期投資をなるべく安価にして利益率を上げることを最優先にはしていない。グループで多くの資産を保有し、利益を確保するという方針」(井沢社長)

 

 

介護職員初任者研修の講座も提供。担任制で合格までのフォロー体制を整備するなど、教育事業の知見を活用している。

 

学習塾から始まった同グループ。1976年、井沢社長が始めた学習塾第一号は、地域の子どもたちの拠り所としての役割も果たしていたという。「家庭環境が悪く家に帰りたがらない子のために、勉強合宿を開催し居場所を提供していた」(井沢社長)

 

 

自身の母親の在宅介護という「原体験」を経て、訪問介護事業を行うと決めた。

世の中で必要とされていることに応えていくという方針のもと事業を拡大してきた。「〝人の心の温かさ〟でどれだけ事業を大きくできるか、実証していきたい」(井沢社長)

 

 

この記事はいかがでしたか?
  • 大変参考になった
  • 参考になった
  • 普通



<スポンサー広告>