2025年6月11日号 1面 掲載
【コラム】介より始めよ
2025年6月11日
以前、悠翔会 佐々木淳理事長の講演を聞いた。高齢者は基礎代謝、運動代謝分が少ないが少量の食事摂取でよいわけではない。体重が減少しやすいこと、病気などで消費カロリー量が増えることから「カロリーとたんぱく質を十分摂る必要がある」と語っていた。
取材を通し、施設厨房で嚥下食を手作りするには「加水」が必要と聞いた。常食をミキサーにかけるには水を加える必要があり、味・風味が薄まる。さらに必要栄養量を摂取するためには、加水でかさが増えた食事をなるべく完食しなければならない。その点完調品は味・風味の調整が可能で、少量で栄養素を摂れる商品もある。
もちろん「出来立て・手作り」のおいしさは格別だが、日々の栄養摂取としての食事と生きる楽しみとしての食事の両立を目指し、各社は「世界の料理」や「焼き立てパン」など特別なイベント食にも力を入れている。
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