2025年7月2日号 

【介護経営者カンファレンスセミナーレポート】住み続けられる街づくりへの挑戦

2025年7月7日

 

高齢者住宅新聞社は6月20日、「第1回介護経営者カンファレンス」を開催。介護事業者、経営層らが多数来場した。当日は、3会場で計13のセミナー・シンポジウムを行った。今号より複数回にわたり、セミナーレポートを掲載する。

 

 

「ユーカリが丘」開発に50年 

 

山万 林新二郎副会長

 

 

千葉県佐倉市でニュータウン「ユーカリが丘」の開発を手がける山万は、持続可能な街づくりに50年以上取り組んできた。1971年に開発に着手し、現在は8242世帯・約1万9000人が暮らす街へと成長。人口は今も増加している。

 

自社運行の鉄道やバスを整備し、高齢者や子育て世帯に優しい交通環境も構築。目指すのは「自立した循環型地域社会の形成」だ。高齢化にも先手を打ってきた。子育て支援施設と高齢者支援施設を街の中に配置し、世代が循環し続ける仕組みを作っている。高齢化した住民が施設に移ったり、空き室をリノベーションして新たな若い世代を受け入れたりと、住み替えを支援する独自の「ハッピーサークルシステム」の活用も進む。「退職金でローンを支払い、年金だけで暮らせる設計にしてきた」(山万副会長 林新二郎氏)

 

近年は、顔認証で乗車できる交通システムの導入や、新たな福祉専門学校・保育園の設置など、次世代を見据えた取り組みが進行中。20年に打ち出した「ミリオンシティ構想」では、100万人規模の都市ビジョンも示した。

 

「今後40年、50年の設計までできている」と林氏。次の半世紀を見据えた取り組みを進めていく。

 

 

 

 

この記事はいかがでしたか?
  • 大変参考になった
  • 参考になった
  • 普通
全ての記事が読める有料会員申込はこちら1ヵ月につき5件まで閲覧可能な無料会員申込はこちら

関連記事



<スポンサー広告>