2026年2月25日号 3面 掲載
自民党の歴史的大勝の影響/斉藤正行氏

介護に良い兆し 財源には厳しい目
2月8日に衆議院議員選挙の投開票が行われました。すでに皆さんご承知の通り、自民党単独で3分の2を超える歴史的な大勝となりました。
この衆院選の結果が、介護業界にどのような影響を及ぼすのかを論考します。今回の選挙は、責任ある積極財政を標ぼうする高市政権の信任を問う選挙として位置づけられていました。高市総理は選挙戦にあたり、与党での過半数を下回る結果となれば総理を辞任することを公言していました。結果は国民の多くが高市政権を信任する形となりました。
つまり責任ある積極財政による政策が継続されることを意味しており、私は介護業界にとっては良い流れへと繋がると思います。高市政権においては、すでに昨年末に決定された補正予算による総合経済対策や臨時介護報酬改定において、介護分野で大きな予算が確保されており、加えて2026年度診療報酬改定においても、本体報酬は3%を超えるプラス水準となり30年来の高水準となりました。いよいよ来年4月の27年度介護報酬改定に向けた議論がこれから本格化し、年末には全体改定率が決定されることとなります。その時の政治情勢による部分も大きいため、現時点ではまだ断定はできませんが、これまでにない大きなプラス改定も期待できると思います。
一方で今後の注目ポイントとなるのは、財源確保に向けた議論です。とりわけ、高市政権は今回の選挙戦において、食料品に限定した消費税減税について検討する方向性が示されています。選挙結果を踏まえて限定的な消費税減税の可能性が高まったといえますが、海外メディアでは高市政権による消費税減税による財政悪化の懸念が報道されており、さらなる円安誘導へと繋がる可能性を秘めています。また、何より消費税減税によって政府の税収が減少することは間違いなく、その上で、介護報酬のプラス改定を実現するとなれば、財源をどのように確保するかという点にはいっそう厳しい目が向けられることとなります。この消費税減税や財源確保に向けた議論に今後大きな注目が寄せられることになります。
27年度介護報酬改定では前述の通り、全体改定率に期待を持つことはできると思いますが、もちろん一律全てがプラスとなるわけではなく、濃淡がつくこととなります。また、制度全体としては将来の大改革に向けた一里塚となる重要な改定の側面もあると思います。消費税減税や財源問題とともに全体改定率の行方に加えて、介護給付費分科会による各テーマの議論の行方を、これからしっかりと注目していきたいと思います。

斉藤正行氏 プロフィール
2000年3月、立命館大学卒業後、株式会社ベンチャーリンク入社。メディカル・ケア・サービス㈱の全国展開開始とあわせて2003年5月に同社入社。現在の運営管理体制、営業スキームを構築し、ビジネスモデルを確立。2005年8月、取締役運営事業本部長に就任。2010年7月㈱日本介護福祉グループ副社長に就任。2018年4月㈱ピースフリーケアグループ代表に就任。2018年6月、介護業界における横断的・全国的組織となる一般社団法人全国介護事業者連盟を結成。㈱日本介護ベンチャーコンサルティンググループの代表を務めている。










