北日本で医師不足 病院の1割「不適合」
2018年10月10日
中小規模ほど厳しく
厚生労働省は9月27日、2015年度に実施した病院に対する立入検査の結果を発表した。この調査は医師数や看護師数が医療法などの関連法規に適合しているかなどをまとめたもの。それによると北日本で医師数が適合していない病院の割合が高くなっている。
この調査は、全国の病院の94.8%に該当する8042病院を対象に実施した。
医師数が適合している病院の割合は95.9%で、2014年度より0.4ポイント上昇した。適合している病院の割合を地域別にみると、北海道・東北が89.9%で最も低くなっている。次いで低いのが北陸・甲信越の93.8%。一方、高いのは近畿の98.3%、東海の98.0%。
病床別では、大病院ほど適合率が高い傾向が見られる。500床以上では99.1%だが、20~49床では91.8%となっている。
看護師・准看護師については適合率99.3%。2014年度から変化なし。地域別では九州が99.7%、北海道・東北が99.6%と高い。医師に比べると地域差は小さい。病院の規模による違いも、中小規模病院で適合率がやや低くなっているが、それほど大きな差は見られない。
薬剤師は適合率96.3%で2014年度より0.1ポイント上昇した。地域別では近畿が98.7%、関東が97.8%と高く、九州が93.9%、北海道・東北が94.6%と低くなっている。病床別ではやはり大規模病院ほど適合率が高い傾向。看護師・准看護師よりは病院の規模による適合率の差が大きくなっている。