狭山の大学跡地CCRCに アジアヘルスケア推進機構
来年着工24年春全面オープン
アジアヘルスケア推進機構
大阪府大阪狭山市の帝塚山学院大学の狭山キャンパス跡地が医療・介護施設を核にした街として再生されることになった。事業主はアジアヘルスケア推進機構(以下・アジアヘルスケア/ 大阪市)。来年4月に着工し、23年4月に病院と介護施設が先行オープンする予定。

CCRC計画の外観(アジアヘルスケア企画書より)
24年4月の完全オープンを目指す。帝塚山学院大学は1966年に女子大学として開学し(現在は共学)、本部も大阪狭山市に置かれているが、今年4月1日に全学部学科を堺市の泉ヶ丘キャンパスに統合することを2018年5月に発表している。約7万6000平方メートルの狭山キャンパスについては、その跡地の活用方法が注目されており、市でも大学側に地域の要望などを伝えるなどしていた。
大学側で跡地活用方法についてプロポーザル式のコンペを行った結果、採択されたのが、既存の建物は幹細胞など再生医療の研究施設として活用するほか、図書館やカルチャーセンター、イベントスペースといった地域に開放する施設として整備し、病院と介護施設(有料老人ホームかサービス付き高齢者向け住宅)の複合棟を新設するというアジアヘルスケアのプラン。
また、敷地内には研究者、医療・介護スタッフ用の住居も設け、主に若年層の居住を進めることで、敷地内での多世代交流を進める計画だ。昨年12月25日には、帝塚山学院大学とアジアヘルスケアとの間で土地・建物の売買契約が結ばれている、売却価格は非公表。
アジアヘルスケアは、一般社団法人日本介護協会理事長など様々な肩書で、広く介護業界で事業を手がける平栗潤一氏が、今回の事業を目的に新たに立ち上げた法人。「この街づくりのモデルが完成したら、日本国内はもとより、アジア各国への展開も考えていきます」と熱意を語る。 若者世代の減少により、現在多くの大学で「キャンパスが余る」といった課題を抱えている。アジアヘルスケアでも「今後、別大学のキャンパスも買収する予定」だという。

平栗潤一社長