水害対策、施設に救助用ボート10台配備 湖山医療福祉グループ
2022年4月21日
湖山医療福祉グループ(東京都中央区)は、アキレス(同新宿区)のレスキューボートを10台導入。過去に水害被害に遭った施設などに配備し、救援を求める手段として活用していく。 3月10日にはレスキューボートの引き渡し会を「特別養護老人ホームカメリア」(同江東区)にて開催した。
引き渡し会には、同グループの湖山泰成代表や特定非営利活動法人ヘルスケア・デザイン・ネットワークの久保信保統括理事、アキレスの伊藤守社長、都議会議員などが参加。
導入したのは、水害時の救助に特化したレスキューボート「DEIB―310」。定員6人で、浮力を確保しつつ簡単に持ち運びできる点が特徴。短時間での組み立ても可能だ。また、着脱できる特注の座面とオールも備えた。首都圏を中心に、過去に水害のあった施設やハザードマップに記載される施設に配置する。

湖山泰成代表(左)、アキレスの伊藤守社長(中央)、久保信保統括理事(右)
同グループはこれまでにも、感染症・災害時を想定した支援用車両「KERT」を配備するなど、施設内だけでなく地域に向けた災害対策を進めてきた。
湖山代表は「3・11を風化させてはいけない。公助の救助に頼るだけでなく、命を守るために自助・共助ができるよう、ボートを象徴にして災害対策に力をいれていく」と語った。
アキレスは、自治体などに救助用ボートを販売してきたが、介護施設への導入は初。昨年には防災事業を強化すべく、「防災事業部」を立ち上げている。
伊藤社長は「これまで水害に遭われた施設などに今後紹介していきたい。車椅子で避難できるボートなど、施設に応じたものを開発していく」と話した。
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