「脳活英語」で認知症予防 シニア向け教材を開発 パソナフォスター

2023年3月21日

 

 

パソナフォスター(東京都港区)は、同社が子ども向けに提供する英語教育メソッド「アンジー&トニー」を介護施設のシニア向けにカスタマイズ。シニア向けの英語プログラム「脳活英語」として、1月6日より提供を開始した。

 

 

専務執行役員 営業本部長
太田大河氏

 

 

 

人材の有効活用図る

 

パソナフォスターでは、同社が既に持つ英語教育のメソッドを通じ、高齢者の英語習得による年齢・国籍を超えたコミュニケーションの促進や、身体と頭を使った英語のアクティビティによる認知症予防を図る。新たなことに挑戦する機会の創出を通じて、シニアの心身の健康促進に寄与していく計画だ。

 

 

具体的には、介護施設の利用者に向け、家族や他利用者の間のコミュニケーションを促進。英語のアクティビティによる認知症予防のサポートなどを促す学び直しの英語プログラムとなる。

 

「昨年の夏以降、グループ内の介護施設で行ってきたトライアルによると、反響がかなり良かった」と語る太田大河専務執行役員。「教材として使った歌を覚えたいので、コピーを持って帰りたいなど、積極的に関わりたいという気持ちが見られた」という。

 

 

プログラム内容は、対象者の年齢など諸条件に合わせた3つのコースを設定。英語の単語などを視覚から楽しく覚えるHOPコース、英語の文章などを楽しいゲームで触れるSTEPコース、英語の会話などを実践を交えて学ぶJUMPコースから、いずれかを選択してもらう。実施は月2回、各45分。1クラスの定員は25名で30名まで。利用料は1クラスで月額2万9975円(税込)となっている。

 

さらに今後の展開としては、英語プログラムを受けている介護施設のシニアと、パソナフォスターが展開する保育施設の子ども達が英語で交流するイベントを実施することなどにより、「高齢者×子ども」の交流による心身の健康を促す。それとともに「介護人材×保育人材」の交流など、ライフソリューション分野の知見を広げる機会を作っていく。

 

 

少子高齢化が進む中、「保育と介護のハイブリッドな人材を育てるのが1つの目標」と語る太田専務。「保育と介護の分野には共通点も多い。将来的には、保育士が専門性を活かしつつ介護の分野でも活躍することで、介護職にとっても学びの機会となるといった理想のあり方を模索したい」と語る。

 

「脳活英語」のトライアル現場

 

 

 

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