デイ半数が赤字の「異常事態」 介護給付費分科会各論へ 厚労省

2023年7月24日

リハ・栄養・口腔 一体で

 

 

7月10日の介護給付費分科会では、2024年度介護報酬改定に向けて通所及び短期入所の各種サービスについて現状と課題、論点を整理した。

 

◇通所介護では、21年度決算における収支差率で1.0%(対前年度比△2.8%)と示されており、日本医師会の江澤和彦委員は「約半数の事業所が赤字という異常事態。基盤を強固にするための基本報酬の見直しが必要」と意見した。

 

 

◇通所リハビリテーションも収支差率は厳しく、20年が1.6%、21年が0.5%と推移している。退院後の利用開始まで2週間以上かかる利用者が一定数いることや、ストラクチャー・プロセス・アウトカムを組み合わせた総合的評価方法の検討を要することなどが論点となった。リハ・個別機能訓練、栄養管理、口腔管理に関わる実施計画書の活用率が27.2%と低い点に対し、多くの委員が「この一体的取り組みを一層推進する必要がある」と指摘した。

 

 

◇短期入所生活介護については、21年度決算の収支差率が3.3%(同△2.1%)。全国老人保健施設協会の東憲太郎委員は「医療的ケアの対応割合も高まる一方、本来これを担うべき短期入所療
養介護を活用しようにも、総合医学管理加算に複数加算が上乗せされることで区分支給限度基準額を超えてしまう」と対策を求めた。

 

 

この記事はいかがでしたか?
  • 大変参考になった
  • 参考になった
  • 普通



<スポンサー広告>