JSB子会社買収 高齢者住宅15拠点運営承継 学研
学研ホールディングス(東京都品川区)は4日、ジェイ・エス・ビー(以下・JSB/京都市)との業務提携を発表。また、学研ココファンにおいて、JSB子会社で介護事業を展開するグランユニライフケアサービスの全株式を取得する。両社のノウハウやネットワークを活用し、様々な利用者のニーズを満たす価値提供の場の整備・拡大を目指す。
大学連携版CCRC 学生とシニアが共生
JSBは1990年の創業以来、主に学生マンションの企画提案、竣工後の賃貸運営及び管理業務を手掛けてきた。全国で拠点、物件管理戸数722戸の高齢者向け住宅を企画・運営・管理する。
また、高齢者住宅事業への参入に伴う介護サービスの提供を目的に、2012年グランユニライフケアサービスを設立。京都・志賀エリアを中心にドミナント展開し、地域交流の機会創出や空き家問題といった課題解決に向けた取り組みを実践している。「グランメゾン」ブランドなどでサービス付き高齢者向け住宅や介護付有料老人ホーム・グループホームを15拠点運営。クリニックや訪問看護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護などを併設し、多様なニーズに対応するサービスを提供している。
今後、中長期的な協働関係を構築。不動産開発に関する連携・協業においては
▽両社保有の不動産情報の共有及び活用
▽新たなまちづくり(学生と高齢者の共生型住まいや大学連携版CCRCの構築など)の共同企画開発
▽環境配慮型物件の開発にかかるノウハウの共有
▽不動産関連サービス(DX推進事例の共有やプロパティマネジメント業務における連携など)
――を相互提供する。
また、相互送客などによる連携においては
▽学研HDグループによるJSBグループへの顧客紹介
▽JSBグループの顧客に対する学研HDグループの求人情報の紹介
――などを実施する方針だ。
なお、JSBグループの22年10月期の売上高は579億2200万円、経常利益は61億8900万円。純資産額は268億300万円。グランユニライフケアサービスの22年10月期の売上高は17億8400万円、経常利益は2億8300万円。純資産額は9億8200万円。取得価格は非公表。株式譲渡日は11月1日を予定している。
学研ココファンは現在、201拠点(1万265室)のサ高住を展開(23年8月1日時点)。今後も新規開設とM&Aにより、整備・拡大を進める。