リンパケアで健康促進…ポムスタイル 施設で講習

2016年10月26日

ポムスタイル(大阪市)は、リンパケア(マッサージ)を通して高齢者の自立支援を促進。嗅覚をはじめとする五感を活性化することで認知症の予防や軽減にも効果があるという。介護事業所のスタッフ教育の一環でリンパケアの研修を提案している。

 

リンパマッサージとはたまった老廃物を流し、身体のリンパの流れを改善するマッサージ。体のむくみや冷えの軽減、血流促進、不眠の改善など身体的効果に加え、ストレス軽減、脳神経の刺激による癒しや安心感など精神的変化をもたらす。

 

「利用者の家族や事業所のスタッフから表情が明るくなり、日中穏やかに過ごせるようになったと言われている。不眠を改善することで認知症のせん妄など周辺症状(行動・心理症状)にも大きな変化が現れる」(看護師の標裕美氏)。

 

大阪府枚方市の介護老人保健施設「勘右ヱ門」では、職員がリンパマッサージの講習を受講。同施設の介護職、看護師、理学療法士、作業療法士らが1日2時間の研修を2回こなした。研修後、入居者に対してリンパマッサージを提供。夜間不眠傾向が改善するとともに、精神的に落ち着き、表情が穏やかになったという。「1対1の対応となるため、相手のパーソナルスペースに無理なく入れ、信頼関係を深めることができる。普段はやらないことなので利用者に喜んでもらえた」(事務長代理・山崎幸治氏)。

 

利用者の皮膚トラブルに対し、スタッフの観察力を高める効果もあるという。

 

介護事業者向けの講習プランは座学や実技を学べる全3回から。講習料金は受講者が20名以内で18万円、21〜40名で28万円。全7回や13回の講習プランも用意している。

 

「利用者のQOLの向上はもちろん、職員のスキルアップ、他施設との差別化にもつながる」(藤原智子社長)。

 

都島区にある直営店「サロン・ド・ポム」は2005年に開業。看護師を含め4名のスタッフが50代以上の来店客を中心にリンパケアを提供している。

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