パソナライフケアが介護職員の負担軽減目指し派遣サービス

2016年3月14日

訪問介護やデイサービスの運営のほか、介護人材の派遣業や家事代行サービスなどを提供するパソナライフケア(東京都千代田区)が介護職員の業務負担を軽減する「ケアアシスタント職派遣サービス」を2月より開始した。

 

ケアアシスタント職(以下・CA職)とは、現在介護職が対応している業務の一部をサポートし、介護職の業務負担軽減を図る取り組み。介護職が資格や経験が無いとできない仕事に集中できる体制を整える。CA職には介護の資格を持たない、アクティブシニアや子育て中の人を登用する。

 

サービス開始のきっかけについて大森英夫副社長は「要介護高齢者は今後も増え続ける中、介護職員が不足しています。本来であれば有資格者・経験者を雇用するのが一番ですが、それが叶わないのが現状です。その貴重な人材が業務過多で離職するのを防止するために、当サービスを開始しました」と語る。

 

業務内容は派遣先の施設と話し合いのもと調整する。現在想定している業務は、誘導・声掛け・話し相手・整容・見守り・掃除・散歩の同行・軽度者への着脱補助・買い物代行・レクの補助など。

 

CA職は現場に派遣する前に座学・実技の研修を2日間受ける。同社には初任者研修の講師がおり、その講師が主に軽度者のケア方法を教える。

 

定期ヒアリング 介護現場に反映

 

現場に派遣後は同社が定期的にヒアリングをし、その情報をもとに事業所の実運用に向け様々な提案を行う。

 

CA職の利用方法としては、主に食事など繁忙時の支援が考えられる。費用は介護のパート職員と同程度を想定。「1年間ほど派遣で利用してもらった後は、コストメリットを考えて自社で雇用して欲しい」(大森副社長) 現在は13名程度のCA職を用意しており、今後は月に50人程度を目安に積極的に採用活動をしていく。CA職の派遣対象エリアは現在、東京のみだが今後は全国展開を予定。

 

「このままでは介護制度が崩壊しかねません。国の対応を待つのではなく、事業者の方から新たな働き方の仕組み作りをする必要があるのではないでしょうか」(大森副社長)

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