「なるべく多く残業をして稼ぎたい」 特定技能人材にアンケート アイデムグローバル
人材情報サービスのアイデム(東京都新宿区)のグループで、特定技能登録支援機関のアイデム グローバルは2月24日、同社が支援する特定技能人材を対象に実施したアンケート調査の結果を公表した。残業をいとわないなど、「なるべくたくさん稼ぎたい」という意向が強くうかがえる結果となった。
調査は今年1月に、特定技能1号で就労中のベトナム、ミャンマー、インドネシア、ネパール、スリランカ国籍者を対象に実施。有効回答数は356。

出所 : アイデム グローバル
「特定技能になる際に重要視したこと」(複数回答可)の結果は上記グラフの通り。上位3つが収入や生活費に関することであり「お金を稼ぐこと」が大きな目的となっていることがうかがえる。一方で、都会であることや、恋人・友人と一緒であることは、それほど重視されていない。
「手取り額の最低希望額」を、12万円以上から18万円以上まで、1万円刻みで聞いたところ、18万円以上が74.2%と圧倒的多数を占めた。また「希望する残業時間(月間)」を、ゼロ、5時間ぐらい、10時間ぐらい、それ以降は10時間刻みで50時間ぐらいまでの中から選んでもらったところ、最も多かったのは50時間ぐらいで44.8%。次いで40時間ぐらいの24.6%、30時間ぐらいの12.2%となっている。
これからも「なるべく多く残業をして稼ぎたい」という考え方が強くみられる。また、こうした理由から、残業時間が多い仕事に人気が集中する傾向がある。ただし、こうした考え方は、時間外労働の上限規制を上回って働く可能性もあるため、雇用する側には注意が必要といえる。
なお、特定技能1号修了後に日本へ残ることを希望するのは47.0%。
「生活で困ったこと」(複数回答可)では「物価が上がり、出費が多くなった」が55.3%でトップ。また、「困ったときに最初に相談する相手」は「登録支援機関」「友人」「会社の仲間や先輩(同国出身者)」「親族」の順で「会社の上司や先輩など(日本人)」は5番目となっている。
これについてアイデム グローバルでは「自分が抱える諸問題を日本語で相手に伝えることが難しい。微妙なニュアンスを母国語で伝えられる環境が求められている」と分析している。