2026年6月17日号 5面 掲載
学童保育は映画館で/湖山泰成氏

“ 支える人を支える” 仕組みを
保育園の園児が減り、学童保育が足りない。企業の会議室にも補助金を与え、学童保育を行えるようにするのは大変良いことだと思う。その企業で働く人にも、学童と交流する機会ができる。学童にも企業・社会見学の機会となる。でも、とにかく、学童保育を担える人材の確保は、苦労するだろう。
ここで、疑問がある。なぜ、現状の保育園、幼稚園、小学校では、学童保育ができないのだろう。人材確保が難しく、現在の教職員、学校が、踏み出せないのだと思う。きっと、教員組合やPTAの前向きな協力を得られないのではないか。大学も、閉鎖、合併が続く。校舎の教室は余っているはずだ。
映画館も最近はガラガラだ。映画館も、学童保育に利用してほしい。実現したい映画館があれば、私がスポンサーになっても良い。日本はもう、どのスペースも空いている。とにかく、もっと、もっと、多様な利用ができても良いと思う。もう、日本の学校も、医療も福祉も、余裕がないのだ。疲れているのだ。
どこにお金を出すかは、もっと考えてほしい。出さないよりは、良いのだが。
■保育士への子育て支援
群馬県太田市では、認可保育園で働く保育士の保育料を無償化するそうである。素晴らしい。保育士の確保のためである。
では、介護福祉士にも、親の介護費用の減免をしてはどうか。働く特別養護老人ホームに親が入所する場合は、個室料を無償にしてほしい。現在、特養の3〜4割が赤字なのは、介護職員を確保できないからだ。利用者側にとっては、特養は昔と違って今は原則個室なので、この個室料の負担が重いのだ。介護福祉士にも、保育士と同様の便宜を図ってほしいものだ。
東京都渋谷区では、今年の11月から、区内の介護・福祉事業所の職員に、1人月2万円の補助金が支給されると聞いた。これも素晴らしい。老人に税金をばら撒くのではない。支える子の世代を、励ます政策をお願いしたい。次の世代の生活安定がなければ、私の世代も介護してくれる人がいなくなってしまう。
ふるさと納税で毎年市町村に寄付をしたら、将来、地域の社会福祉法人の特養に、無償で入所できるようにしたらどうだろうか。名誉町民の称号を与えて。金額によっては、葬祭場も、墓場も自治体が提供する。自治体の住民は、若者だけではない。死しても大事にしてくれる自治体は、住民に頼りにされると思う。
生まれ故郷は選べない。墓と魂を残したい故郷は、自分で選べる。特養に入れば、住民票も移す。相続税も期待してくれて構わない。私は、借金の方が多いと思うが。

湖山泰成氏 プロフィール
1955年生まれ。三井信託銀行(当時)を経て、27歳のときに父親が副院長を務めていた銀座菊地病院の再建を果たし、医療・福祉経営の道へ。医療法人・社会福祉法人・事業会社・NPO法人合計33法人で、全国20都道府県で639ヵ所の事業所を擁する国内屈指の医療・福祉グループへと成長させる。








